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授業科目区分 専攻教育科目 授業対象学年 １～２年 授業科目名 生体輸送現象基礎 授業方法 通常授業 開講時期 前期 単位数 ２ 指導教員名 角田　直人（工学研究院） 履修条件 特になし 授業の概要 熱工学の基礎知識を交えながら、生体内輸送現象を支配する拡散、対流輸 送、膜輸送の物理法則とモデルについて講義する。熱輸送に関しては、生 体内のミクロからマクロレベルまでの産熱、熱収支を論じる。光伝播に関 しては、組織の光吸収?散乱を解説し、生体内光伝播現象の特徴とその応 用について講義する。 全体の教育目標 生体内における物質輸送、熱輸送、光伝播について理解し、生体医用分野 への応用のための基礎を学習する。 個別の学習目標 輸送現象の理解を通して、生体内での物理法則と生命活動との関係につい て具体例を挙げて考えられる。将来、新しい生体計測の原理やデバイスを 発想するための基盤となる知識を習得する。 学修背景が様々である受講生を想定し、基礎的な内容に重点を置いた講義 です。積極的な姿勢で参加することを希望します。 授業計画 第１回　イントロダクション （学習目標）生体輸送現象についての様々なトピックを知り、講義の流れ を理解する。 第２回　分子運動と拡散 （学習目標）分子運動の特徴を理解し、拡散の概念を理解する。 第３回　拡散係数と拡散方程式 （学習目標）拡散現象を数理モデルによって記述する過程とその意味を理 解する。 第４回　対流と輸送現象 （学習目標）流体の基本的な物性量を学び、流れによる輸送現象の特性を 理解する。 第５回　生体内物質輸送 （学習目標）生体内における拡散と対流による物質輸送の基本事項を理解 する。 第６回　伝熱工学の基礎 （学習目標）伝熱形態である熱伝導と対流熱伝達について、拡散と対流の 概念と比較しながら、その基本事項と方程式を理解する。 第７回　生体の産熱および熱収支 （学習目標）生体内の熱輸送の特性を学び、産熱と伝熱の収支を理解する。 第８回　生体内熱輸送方程式 （学習目標）生体内熱輸送のモデル化および方程式の導出方法を理解する。 第９回　膜輸送の基礎 （学習目標）膜輸送の基本事項を理解する。 第１０回　光の吸収と散乱 （学習目標）光の吸収と散乱について学び、吸収係数と散乱係数、および その分光特性について理解する。 第１１回　生体内光伝播 （学習目標）生体内での光伝播特性、特に、生体組織を透過しやすい近赤 外光の伝播特性について理解する。 第１２回　生体計測の応用例 （学習目標）生体輸送現象に関わる計測の事例について学ぶ。 研究キーワード http://www.sls.kyushu-u.ac.jp/sls/kyouiku.html 授業の進め方 講義内容に関する資料を配布する。PCプロジェクタ、板書によりその内容 を解説し、討論を行う。演習問題を解き、理解を深める。 教科書及び参考図書 [1] I. Tinoco et al. 猪飼篤 監訳 ，バイオサイエンスのための物理化学， 東京化学同人，2004.　[2] G. A. Truskey, F. Yuan, and D. F. Katz, ‘Transport phenomena in biological systems,’ Person Education, Upper Saddle River, New Jersey, 2004.　[3] 村上輝夫編著，生体工学概論，コロナ社，2006. [4] 山田幸生?棚沢一郎?谷下一夫?横山真太郎，からだと熱と流れの科 学，オーム社，1998.　など 学習相談 毎週木曜１３時～１５時に教員室（箱崎キャンパス工学部本館１４６号室） で学習相談を行う。希望する者は事前に電子メールで相談希望日時、相談 内容を連絡の上、予約すること。 電子メール?アドレス：kakuta@nucl.kyushu-u.ac.jp 試験?成績評価の方法等 出席状況、課題レポートの成績で評価する。 その他