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脳神経解答案 Ver.0.4b 1) 外転神経は唯一脳の背側から出る脳神経である　　× 　　脳の背側から出るのは外転神経ではなく、滑車神経である。そのため滑車神経は脳神経中で最長であり、様々な障害を起こしやすい。 2)　嗅神経とは具体的に嗅球と嗅索を指す　　× 　　嗅神経とは具体的には、嗅細胞の無髄神経部分である。 3)　橋?延髄境界部から出る脳神経は、内側から顔面神経?内耳神経?迷走神経である。　　× 　　内側から　外転神経?顔面神経?内耳神経である。 4)　第1鰓弓由来の筋は上顎神経により支配される　　× 　　第1鰓弓由来の筋は下顎神経により支配される。 5)　茎突咽頭筋は迷走神経支配である　　× 　　茎突咽頭筋(第3鰓弓)は舌咽神経支配である。迷走神経支配は第4鰓弓由来の喉頭収縮筋や喉頭筋を支配する。 6)　運動性伝導路は上行路とも呼ばれる。　　× 　　運動性伝導路は下行路とも呼ばれる。上行路は知覚性伝導路。 7)　知覚性伝導路の1次ニューロンは知覚神経節に細胞体を置く　　○ 　　その通り。　知覚神経節に細胞体を置く偽単極性ニューロンである。 8)　GSEの節後ニューロンは神経節に細胞体を置く　　× 　　GSEは神経節でのニューロンの乗り換えはない。これがGVEならいい。 9)　顔面神経?舌咽神経?迷走神経を通る味覚線維は延髄孤束核に至る　　　　○ 　　その通り。顔面神経は舌前2/3の味覚を、舌咽神経は舌後1/3の味覚を、迷走神経は喉頭蓋の味覚を司る。 10)　嗅神経は新しい神経線維と入れ代わっている　　○ 　　その通り。これも嗅神経が「原始的な神経」と呼ばれる所以である。 11)　嗅神経は内側嗅条を通って梨状葉へ投射する　　× 　　梨状葉に投射するのは外側嗅状を通る方。内側嗅条を通る方は交叉する。 12)　視神経を通過する線維は視細胞由来である　　× 　　視神経を通過する線維は視細胞ではなく視神経細胞由来である。 13)　視神経交叉において鼻側網膜に由来する視神経線維は非交叉性である　　× 　鼻側に由来する方が交叉性、耳側に由来する方が非交叉性 14)　視神経を通る線維は全て外側膝状体から第1次視覚野へと投射する　　× 　視覚路は外側膝状体の方に行くが、視覚反射路は上丘腕から中脳へ行き、視覚性の反射(瞳孔反射など)に関係する。 15)　右目の左視野は左大脳半球へ、左目の左視野は右大脳半球へ投射する。　　× 　右目左目関係なしに、視野の右半分は左大脳半球へ行き、左半分は右大脳半球へ行く。 16)　視放線の障害による視覚障害では上1/4視野欠損となることが多い。　　○ 　その通り。 17)　動眼神経上枝は上直筋と上斜筋を支配する　　× 　上枝は上直筋と上目瞼挙筋を支配し、下枝は舌直筋、内側直筋、下斜筋を支配する。 　上斜筋を支配するのは滑車神経。滑車神経の支配筋はこれだけ。 18)　動眼神経副核由来の線維は動眼神経上枝を通って毛様体神経節に入る　　× 　動眼神経副核(=Eclinger-Westphal核)由来の線維が通るのは下枝。 19)　毛様体神経節の知覚根は短毛様体神経からやってくる　　× 　　知覚根は鼻毛様体神経から、副交感根が動眼神経下枝から、交感根が内頚動脈神経叢から入ってくる。短毛様体神経は出力 20)　瞳孔反射は光を受けた眼球にのみ起こる反射である　　× 瞳孔反射にはdirect light reflex と consensual light reflex の両方がある。(説明になっていない) 21)　輻奏反射では、レンズの肥厚?散瞳?眼球の内転が同時に起こる　　× 　輻奏反射で同時に起こるのは、レンズの肥厚(毛様体筋の収縮)?眼球の内転(内側直筋の収縮)と、縮瞳(瞳孔括約筋の収縮)である。 　どれも収縮するわけです。 22)　滑車神経の伝導路では、下位運動ニューロンレベルで交叉する　　○ 　滑車神経は脳神経の中で色々「唯一」と呼ばれるが、その中の一つにこのことがあげられる。 23)　滑車神経は眼球の外方回転に働く　　× 　上斜筋を滑車神経は支配するが、上斜筋が収縮すると眼球が内方に回転する。滑車神経麻痺においては上斜筋に拮抗する下斜筋が優位になるので眼球は外方に回転する。 24)　外転神経は視神経とともに視神経管を通過する　　× 　　外転神経は視神経管ではなく上眼窩裂を通る。視神経管を視神経とともに通過するのは、眼動脈。 25)　　外転神経麻痺を持つ患者は斜頚と診断されていることがある　　× 　斜頚と診断されるのは滑車神経麻痺の患者(健常側に頚を傾けると複視が代償されるかららしい)。外転神経麻痺の場合、顔を障