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京 北 地 域 の 農 林 業 の 概 要 京都市京北農林業振興センター １　自然，歴史，社会的諸条件 　　 京北地域は，京都市の北部に位置しており，西は南丹市八木町及び同市日吉町，北は同市美山町と接し，また，その総面積の９３％を山林が占める，豊かな森林と清流などの良好な自然環境に恵まれた地域である。 　　地域は，平安京遷都以来，明治２年まで山国地域を中心とした桂川流域が禁裏御料地とされ，御所造営に係る木材供給地であったことなど，古くから京都市域との歴史及び文化のつながりが深い地域であり，当時をしのぶ遺跡や文化財等歴史的な名跡を数多く残している。中でも，常照皇寺などの名刹をはじめ，明治維新の際の山国隊の軍楽など，優れた歴史的文化遺産が現存し，今も受け継がれている。 　　旧京北町は，昭和３０年３月１日に，それまでの周山町，細野村，宇津村，山国村，黒田村及び弓削村の１町５村が合併して発足した。その後，昭和３２年４月１日には旧黒田村広河原地域が京都市左京区に編入される町域の変更があり，平成１７年４月１日に，旧京北町は京都市右京区に編入合併した。 　　京北地域は，丹波高原の中にあって，山々に囲まれた地域であるが，住民の生活は，主に桂川及びその支流等に開けた平野部を中心に営まれている。大小６１の集落が存在するが，中心となる集落群でも300戸に満たず，集落の大部分は小規模であり，全域に各集落が散在している。 　　交通道路網は，地域を南北に縦断する国道162号及び東西に横断する国道477号が中心になっているが，これらの国道は，山間部にあるため，狭あい，急勾配かつ曲線の箇所が多く，冬季には積雪による影響などもあり，通勤，通学，通院等に利用するうえで，市街地への交通の利便性が良いとは言い難い状況にあるため，これらの国道の早急な整備が望まれている。 ２　人口等の状況 　　○人口，面積等 　　　項　　目 京北地域 京都市全体 率（％） 人　　口（Ｈ21.1.1現在） ５,８７１人 １,４６７,３９８人 ０.４ 世帯数（Ｈ21.1.1現在） ２,０９１世帯 ６７２,４５４世帯 ０.３ 面　　積（Ｈ20.1.1現在） ２１,７６８ｈａ ８２,７９０ｈａ ２６.３ 森林面積（Ｈ20.3.31現在） ２０,１８９ｈａ ６１,０１８ｈａ ３３.１ ○人口の推移（国勢調査） 昭和35年 昭和40年 昭和45年 昭和50年 昭和55年 10,194 9,152 8,211 7,774 7,312 昭和60年 平成２年 平成７年 平成12年 平成17年 7,184 7,087 7,080 6,686 6,257 ３　農業の概要 （１）特色 　ア　農地 京北地域の農地は，上桂川及び弓削川に沿って帯状に開け，そのほとんどが山間の２０ヘクタール前後の小規模な団地であり，唯一山国地区及び弓削地区に100ヘクタール規模の団地が存在する。これらの農地は，昭和４６年から順次土地改良事業に取り組み，現在までに409.1ヘクタールの圃場整備が完了した。 ○農業関連主要指標　　　　　　　　　　（平成２１年度京都市農林統計資料） 　　項　　　目 京北地域 京都市全体 率（％） 農家戸数(Ｈ２1.11.1現在) １,０５２戸 ７,２４８戸 １４.５ 専　業 １９９戸 ９５１戸 兼　業 ８５３戸 ６,２９７戸 農地面積＜属地＞ （Ｈ22.1.1現在） ５７６.７ｈａ ２,７６１.３ｈａ ２０.９ 経営耕地面積＜属人＞（Ｈ21.11.1現在） ４８４.８ｈａ ３,２６８.３ｈａ １４.８ 田 ４５７.１ｈａ ２,４４９.８ｈａ 畑 ２７.５ｈａ ４７４.７ｈａ 樹園地 　 ０.２ｈａ 　 ３１９.７ｈａ １戸当たり平均経営耕地面積(Ｈ21.11.1現在) ４６.１ａ ４４.８ａ － 農振農用地面積 （Ｈ23.3.31現在） ４４０.１ｈａ １,０１８.８ｈａ ４３.２ イ　作物 　　○主な品目の生産?出荷状況　　　　　　　（平成21年度実績　ＪＡ資料から） 　品　　目 出荷戸数 (戸) 生産面積 (ａ) 販売額 (千円) 水　稲 　　４２５ ３１,５１０ １０７,６０２ 水　菜 １９ ２８０ １７,４２５ 伏見とうがらし 　　　２５ 　　　 　９２ 　　１５,１１７ 小かぶ 　　　　６ 　　 ５００ 　　３７,１８５ 紫ずきん 　　　１５ 　　　 １５３ 　５,７７３ 京唐菜(葉とうがらし) 　　　　８ 　　　　 １４ 　　 ６３７ 　ウ　農地保全及び都市農村交流 　　地域には５７の農家組合があり，うち２１の農家組合ではオペレーターへの作