米国食品安全強化法（FSMA）の概要.pdfVIP

米国食品安全強化法（ＦＳＭＡ）の概要 ○ 背景 米国で多数の食品事故が起き、公衆衛生上の大きな負担となっているが、ほとんどの場合は予防可能な危害である と考えられている。 そのため、食料供給の過程で安全を保障することにより公衆衛生を向上する目的で、食品医薬品局（FDA）の権限を 多岐にわたり強化するために制定。 ○ 経緯 2011年1月4 日に法律が成立。条文ごとの関連規則が施行されれば、その条文が効力を発揮する。 2013年1月以降、FDAが関連規則案を順次公表し、パブリックコメントを実施。現段階においてはFDAで検討が続けら れており、詳細は確定していない。 2015年に主要な条文について最終規則が公表される見込み。 （条文ごと、企業規模ごとに猶予期間が異なるが、例えば食品製造における予防的管理については、2016年8月から 実施される見込み。） ○ 対象 原則として、対象品目の製造?輸入?販売に係る米国内外（日本を含む。）の事業者全てが対象となる。 → 日本から米国に対して輸出する場合も対象となる。 FSMAの条文はこちら （英語） /Food/GuidanceRegulation/FSMA/ucm247548.htm FSMAの解説はこちら （日本語） http://www.jetro.go.jp/world/reports/2012html 1 ＦＳＭＡの適用による食品事業者への影響 品目 現行の規制 FSMAの施行により追加される主な措置 加工食品 ?cGMP ＊の遵守 ?予防的管理を義務化（103条） （精米、ドライフルーツ、 ?残留農薬等の規格基準への適合 ?意図的な異物混入等への対応（106条） カット野菜、乳製品、卵製 ?FDAへの施設登録 ※106条は農場は対象外だが、酪農は対象に含む（液体の保管等 品 等を含む。 ?FDAによる施設の査察（不定期に実施） が最も脆弱性の高い工程の一つとされているため。） 水産物、ジュース、食肉 ?輸入業者によるモニタリングの義務化（301条） を除く。） ?FDAによる査察の強化（201条、306条） 農産物 ?cGMP ＊の遵守 ?野菜?果実に係る安全基準の追加（105条） （野菜、果実、穀物 等） ?残留農薬等の規格基準への適合 ※加工工程のない直接消費される農産物が対象 ?FDAへの施設登録 （穀物は加工工程があることから103条の対象となる） ※農場は対象外（保管施設等は対象） ?意図的な異物混入等への対応（106条） ?FDAによる施設の査察（不定期に実施） ※農家は対象外 ※農場は対象外（保管施設等は対象） ?輸入業者によるモニタリングの義務化（301条） ?FDAによる査察の強化（201条、306条） 水産物、ジュース ?cGMP ＊の遵守 ?意図的な異物混入等への対応（106条） ?残留農薬等の規格基準への適合 ?FDAによる査察の強化（201条、306条） ?HACCPにより管理されていることの証明 （保健所又は（一社）大日本水産会） ?FDAへの施設登録