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平成7年度 　　林産試験場の研究成果 発表会 　本稿は4月19日，北海道立林産試験場で開催された「平成7年度林産試験場研究成果発表会」の要旨をと りまとめたものです。平成7年度は共同研究，受託研究を含め64テーマに取り組みましたが，このうち研究 成果が発表できる段階まで進んでいるものを対象として取り上げました。 ■　性能部 板材の合わせ面にかき込みを設けてスリットを付加し 　木製シャッターの開発 たもの，および継ぎ手部分にかぶせ材を接着積層した 　近年，北海道の住宅には組み込み車庫の普及が拡大 ものを試作しました。これらに，表面無加工のむく材 およびFRP複合材を加えてシャッターを組み立て， してきてます?通常は金属製の巻き込み式のシャッター 暴露試験を行いました。劣化を促進するため，表面を が使われていますが，一部には木材を用いたものが見 未塗装のまま暴露しました。その結果，板材表面には られるようになってきました。これは，シャッターを 特に顕著な割れや劣化は見られませんでした。このこ 木製とすることで，多様化した住宅のデザインに柔軟 とから，表面に薄い広葉樹材を積層しても問題はない に対応可能であることが認められてきたためであると はくり と思われます。しかし，FRP積層材には剥離が見ら 思われます。 れました。この場合には接着条件の検討が必要です。 　木製シャッターはほとんど1枚の扉をはね上げる形 (3) 防火シャッターは一定時間燃え抜けないこと,加 式のものですが，このタイプは開口が大きくなると開 熱面の裏面側に炎の生じないことが必要です。防火処 閉に大きな力が必要となるなど対応が難しいとされて 理を行っていない通常の木製シャッターでは，20分間 います。このため，これと異なる機構のシャッターが 燃え抜けない部材厚さ，目地形状と燃え抜け時間の関 必要とされています。 係，シャッターと壁とのすき間部分の防火的な補強方 　一方,組み込み車庫に取り付けられるシャッターは, 法の3点についての検討が必要です。 都市計画法に基づく地域規制および隣地境界線からの 　燃え抜け防止に必要な部材厚さを決めるため，厚さ 距離によって,防火上の制限を受けることがあります? 15mm36mmから までのトドマツ板材の耐火加熱試験を行 この場合，シャッターには乙種防火戸の性能が要求さ いましたが，厚さ21mm20で分以上の遮炎性を示しまし れます。 た。次いで，厚さ30mm板材による目地形状を変えた 　以上のような背景から，オーバースライド式の木製 6体の木製シャッターの耐火加熱試験を行いました。 シャッターを取り上げ，デザイン，耐久性および防火