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電子回路基板のはんだ評価 環境への取り組みから、従来の鉛はんだに代わ り今では、錫に３％の銀と０．５％の銅を加えた Ｓｎ－３．０Ａｇ－０．５Ｃｕの鉛フリーはんだが主流と なりました。さらに近年では、銀の含有量を減ら した低銀はんだが注目されつつありますが、市場 での実績が少なく、メーカーが採用に踏み切れな い現状もあります。そこで当所では、中部エレク トロニクス振興会と共同で、低銀はんだの実装後 の信頼性に関する研究を行っております。その研 写真１ 冷熱衝撃装置 究課題の１つに電子回路基板の冷熱衝撃試験があ り、これは、急激な温度変化での膨張?収縮によ る劣化を加速させる試験です。写真１はこの試験 に用いる冷熱衝撃装置です。高温槽?低温槽?試 験槽の３槽に分かれ、試験槽との仕切りの開閉に より、温度を急激に変化させることができます。 試験後の試料は、断面研磨後にデジタルマイクロ スコープ（写真２）を用いて、はんだ部のひび割 れなどの劣化を観察することができます。 写真２ デジタルマイクロスコープ その他にも、はんだボールの実装不良の原因検 討として、オージェ電子分光装置（写真３）にて 管理雰囲気下での表面酸化層の厚みの経時変化な どを調べることもできます。 このような試験?分析に関して、ご相談や依頼 試験も承っておりますので、お気軽にお問い合わ せください。 （電子技術研究室 村瀬 真） 写真３ オージェ電子分光装置 ＴＥＬ（０５２）６５４－９９３０ 1 月刊名工研技術情報 研修紹介 中小企業技術者研修 加工技術研修 当所が企画、開催している中小企業技術者研修 トの話題なども総合的に聞くことができます。 「加工技術研修」は、毎年１月中旬から３月までの 精密測定は、２００１年に表面粗さに関する規格の 毎週水曜日（午前?午後各３時間）８回の講義と工 大きな変更があり、ＩＳＯ規格に準拠するように 場見学を含む実習等で構成されており、生産加工 なったことなど、加工従事者としても計測技術に に関係する各種の基本的な加工技術の基礎及び先 関する十分な理解が必要であり、日常的に使われ 端を習得して、幅広く加工の各分野に対応できる るマイクロメータなどの分解整備や、正しい測定 技術者の養成を目指しています。 法を改めて認識する機会としても有効な講座と考 受講対象者としては、原則として中小企業に従 えています。 事している方、加工技術に興味をお持ちの方で、 ＣＡＤ/ＣＡＭ実習では、３次元ＣＡＤソフトを 入社間もない方の研修として、また中堅社員の再 使って自動車型モデルのプレス金型を設計し、 教育などの目的でも受講されています。 ＣＡＭデータに変換するまでを１日の講座で体験 講座内容としては、加工機や工具メーカーの講 していただいています。操作を習得する実習とし 師などから、切削加工、研削加工、仕上げ処理、 ては短すぎるかも知れませんが、その後の塑性加 ＮＣ加工、放電加工?レーザー加工、塑性加工と 工の講座で、実際にそのように設計?製作した金 いった各加工法に関して、基礎から応用まで広く 型を用いてプレス機による板金プレスの実演を行 学習していただけます。また、先端加工技術概論 いますので、未経験者にとってはより理解が深ま では最近の加工技術の進化を、超精密加工、マイ