スパコンが切り拓く 性物理の最先端.pdfVIP

東京大学 物性研究所 スーパーコンピュータ全国共同利用 スパコンが切り拓く 　　　　　物性物理の最先端 東京大学 物性研究所　 物質設計評価施設/計算物質科学研究センター/スーパーコンピュータ共同利用委員会 Institute for Solid State Physics, University of Tokyo The Institute for Solid State Physics, The University of Tokyo 東京大学　物性研究所　　　 物質設計評価施設／スーパーコンピュータ共同利用委員会 ご 挨 拶 スパコンが切り拓く 　 　　物性物理の最先端 　物性研究所では1995年よりスーパーコンピュータの できる場合もありますが、大学や諸研究機関の研究 全国共同利用を行ってきております。この共同利用は、 費がプロジェクト資金的なものにシフトしている状況で 　　■ ■ 公正な運用 は、長期にわたって頼りにできる計算資源を物性物 　　■ ■ 高いアベイラビリティ 理コミュニティーとして確保していることは、大きな意 　　■ ■ 安定的な計算環境の提供 義があるのではないでしょうか。 を特色としています。 　物性研では共同利用開始以来、5年サイクルのハー ドウェア更新をこれまで４度行い、現在は2015年度 　物性研スパコン共同利用の最大の特色である公 に運用を開始した5世代目にあたります。また、2010 正な運用は、専門家による無報酬のピアレビューに 年度から物性研を代表機関として計算物質科学イニ よって支えられています。申請は申請書に書かれた シアティブCMSIがスパコン京の戦略プログラム分野2 研究目的と研究計画に照らして公平に審査されます。 の実施機関として発足し、その活動を支える物性研 審査員の大部分は物性研外の専門家で占められて 内の組織として、計算科学センターが2011年度から います。審査結果に基づいて申請の採否を決定す 設置されました。CMSIは2015年度で終了しますが、 る我々スーパーコンピュータ共同利用委員会も約半 今後、計算科学センターはポスト京の研究課題を支 数は物性研外の委員により構成されています。 援していきます。また、スパコン共同利用においても 　物性研スパコン共同利用は国内の研究機関の研 ユーザの利用を支援するため、ソフトウェアの開発、 究員による物性研究を目的とする計画であれば、ど 高度化プロジェクトを2015年度に開始しました。これ なたでも利用申請を行うことができます。申請の機会 らの活動を通して計算物質科学の研究の発展に貢 は年2回（ 6月と12月）の定期的なＢ?Ｃ?Ｅ?Ｓクラス申 献していく所存です。 請のほか、特に緊急度の高い大規模計算について 　この度、物性研スパコンとその運用状況、計算 はＤクラスとして、小規模な試用計算についてはAク 科学センターをご紹介すると共に、物性研スパコン ラスとして、随時申請を受け付けています。実際の を利用してそれぞれの分野に大きなインパクトをもた 採択率も非常に高い率を維持していますが、特にス らす研究成果をあげられた方々にお願いして、物性 パコンでなければ実行できない大規模計算を推進す 研スパコン共同利用に関するこの小冊子を作りまし るために、審査員による評価に基づいて充足率に