ひらめき☆ときめきサイエンス～ようこそ大学の研究室へ～KAKENHI.pdfVIP

平成２７年度 ひらめき☆ときめきサイエンス～ようこそ大学の研究室へ～KAKENHI （研究成果の社会還元?普及事業） 実 施 報 告 書 ＨＴ２７１３７ みんなの体は細胞でできている細胞を生き返らせることはできるでしょうか？ 開 催 日： 平成27 年8 月3?4 日ならびに6?7 日 実施機関： 放射線医学総合研究所 （実施場所） 第2 研究棟2 階G210 室 実施代表者： 山内正剛 （所属?職名） 福島復興支援本部 上席研究員 プログラムの様子を 受 講 生： 3 ?4 日小学5?6 年生 16 人 伝える写真を貼り付けて 6 ?7 日中学生 19 人 ください。 関連ＵＲＬ： http://www.nirs.go.jp/information/eve nt/2015/08_03_06.shtml 【実施内容】 本プログラムは、動物に由来する細胞の培養や観察を主体とする実験教室に施設見学を組み合わせたも のである。受講生の中には、すでに「細胞」という言葉を知っている者や、タマネギの鱗片細胞に代表される植 物細胞を顕微鏡で観察した経験を有する者は相当数いるが、位相差顕微鏡のような特殊な顕微鏡を必要と する動物細胞の観察を経験したことのある受講生は多くはないであろうという前提で本プログラムの構成を計 画した。実際に、小中学生ともに、動物細胞の観察経験を有する受講生は一人もいなかった。動物は植物と 違って細胞レベルでも動き回るという事実は、子供たちにとって新鮮な驚きとして受け止められたようである。 また、細胞の凍結保存について聞いたことがある者も少なくないであろうと予想され、実際にその通りであっ たが、その様子を実際に見る機会は初めてであったようである。細胞の凍結保存が可能であるということは、 提供者の死後も細胞は液体窒素の中で眠り続けることを、すなわち生き続けることを意味する。先進各国でバ イオバンク事業が拡大する時代に生きる若者たちに「細胞の凍結保存」が意味する現実を理解してもらいたい との当方の意図は、受講生たちにこちらが予想していた以上の衝撃を与えたようであった。 本プログラムでは、小学5 ?6 年生のクラスと中学生のクラスに分け、各クラス2 日間ずつ、合計4 日間の実 験教室を開催した。小中学生の兄弟で参加したい意向を事前に打診してきたケースは、中学生クラスに参加 してもらうことで対応した。2 日間のスケジュールは、両日とも午前9 時に集合していただいた。 初日の午前中はまずブリーフィングを行った後に、白衣や手袋のフィッティングやピペット捜査の練習などを 行い、まず実験環境に馴染んでもらうところから始めた。昼食後、実験開始。まず、液体窒素中で保存してあ ったハムスター由来の動物細胞を解凍してもらい、実際の細胞培養を開始してもらった。次いで、グッピーの 尾びれの一部を切除し、初代細胞培養を開始してもらった。 翌2 日目の午前中は、まず緊急被ばく医療を支える基礎研究についての講演を聞いてもらってから、前日 に培養を開始した細胞の生育の状況を位相差顕微鏡を用いて観察してもらった。幸い、実験に失敗した受講 生は一人もいなかった。昼食後、重粒子線加速装置や緊急被ばく医療施設などを見学していただいてから、 未来博士号の授与式を行い、アンケート回収後に解散した。 事務局との協力体制は、企画部広報課が弊