重粒子線がん治療研究小型加速器特別開発プロジェクト.pdfVIP

○重粒子線がん治療研究 ○小型加速器特別開発プロジェクト １．課題名、担当課室名、期間、予算 名称 ：重粒子線がん治療研究（独立行政法人放射線医学総合研究所） 担当課：文部科学省研究振興局量子放射線研究課 （課長：石井利和） 期間 ：昭和５９年～ 予算 ：平成１６年度概算要求額65億円（昨年度50億円）（運営費交付金中の推計額を含 む） ２．目的 ?社会的要請であるがん治療法の抜本的改善に対処するため、重粒子線がん治療装置の開発 研究を行う。また、臨床試験および生物?物理?工学研究からなる総合的な重粒子プロジェ クト研究を実施することにより、重粒子線治療の有用性を確立する。 ３．目標 ?疾患別に重粒子線の最適な照射技術を確立する。 ?病巣への高線量集中を可能とする照射法等を開発し、その安全性と有用性を明らかにする。 ?出来るだけ短期間で治療を終えることの出来る照射法を開発する。 ?重粒子線治療が有効な臓器や組織型を明確にする。また、低LET放射線（光子線、陽子線） との適応の違いを明確にする。 ?照射後３年以上の長期観察結果に基づく評価を行う。 ?高度先進医療としての承認を目指す。 ?全国への普及に向けて小型装置の開発を進める。 ４．内容 ?重粒子線治療を実施するためには、定常運転が可能な加速器、適切な照射を行うためのビ ームライン?照射装置および関連の照射用具、治療計画法、線量分割法などの開発?改良が 必要である。これらの技術の再現性に関しては、他のどの施設でも十分に応用可能な域に達 しているが、一般医療の中で日常的に用いるためには、さらに照射技術の開発?改良を進め る必要がある。 ?これらの研究により、一般の放射線や手術で制御困難であったがんの治療成績の向上が得 られ、国民医療のなかに重粒子線治療が定着することとなり、さらにその全国普及の原動力 となる。 ５．評価体制 ?重粒子線がん治療の成果に関しては、定期的に「重粒子線治療ネットワーク会議」および 関連の評価部会、倫理委員会などの評価を受けているが、これらの委員会でこれまでの実績 が認められ、高度先進医療としての承認申請に繋がった。平成１４年度には、重粒子線治療 以外の専門家も交えた国際助言委員会が開催され、高い評価を得た。また、放医研の中期目 標達成に関する内部評価でも、臨床試験は予想以上の成果をあげているとの評価を得た。 １．課題名、担当課室名、期間、予算 名称 ：小型加速器開発特別プロジェクト（独立行政法人放射線医学総合研究所） 担当課：文部科学省研究振興局量子放射線研究課 （課長：石井利和） 期間 ：平成１６年～平成１７年 予算 ：平成１６年度概算要求額１０億円（新規課題）（運営費交付金中の推計額を含む） ２．目的 ?重粒子線がん治療の早期普及に対する国民や地方自治体の期待が高まっていることなどか ら、重粒子線がん治療装置の小型化のために、要素技術の完了、性能確認を行う。 ３．目標 ?１５年度までに得られた基盤研究の成果をもとに、治療用小型加速器の開発のため、装置 の小型化、低コスト化、効率化等の要素技術の開発を完了させ、性能確認を行う。平成１８ 年度からの実証機の製作を可能とすることにより、重粒子線がん治療装置の普及を促進す る。 ４．内容 ?ビーム精度の向上等の要素技術の完了により、１００億円以下で現在のＨＩＭＡＣの約１ ／３の大きさの加速器の実現を可能にする。 ５．評価体制 ?文部科学省独法評価委員会による平成１４年度ひょうかにおいて、「重粒子線治療に関する 基盤研究」の評価に関連して、重粒子線治療の全国的な普及に向け、治療装置の小型化に関 する研究開発に早急かつ集中的に取り組むことを検討することが必要である旨指摘された。 ６．実施体制 放医研を中心に、国内電機メーカー（三菱電機、東芝、日立、他）との連携体制による。 重粒子線がん治療試験研究の推進 （15年度予算額 ４，９７０百万円） 16年度要求額 ６，４７２百万円 １．放射線によるがん治療 〔運営費交付金中