a.共同利用設備-ISAS宇宙科学研究所.pdfVIP

224 Ⅱ．研究活動 12．おもな研究設備 a.共同利用設備 高速気流総合実験設備 宇宙観測のための赤外線，紫外線，X 線の検出器や観測 　本設備は宇宙飛行体やロケット等が大気中を高速飛行 装置の開発，調整，試験などを行うための設備が設置さ する際に生じる空気力学的諸現象の研究，空気力の測定 れ共同利用に供されている．なお共同利用に供される装 や流れ場の観測などを行うシミュレーション実験のため 置は，赤外線装置，X 線実験装置，熱真空試験装置（以 の大学共同利用設備であり，大別して空気源設備，遷音 上，特殊実験棟），赤外線モニター観測装置（本館），な 速風洞，超音速風洞及び計測装置で構成されており，こ どである．個々の設備，装置の説明はそれぞれの設置場 れらの諸設備は一部を除いていずれも風洞実験棟（鉄筋 所（本館，特殊実験棟，KSC）の項目に含む． 2 コンクリート２階建，延べ床面積約900m ）内に収容さ れている． 宇宙科学実験用スペースプラズマ実験設備 　全国の大学の宇宙科学研究者の共同利用設備であり， 空気源設備 共同研究のテーマの公募，審査，研究スケジュール調整 球形貯気槽　　直径　15m 等の運営は，スペースプラズマ専門委員会が行ってい 　　　内容積　1766m3 る．毎年数十件の共同研究が実施され，その成果は毎年 2 ３月に開催されるスペースプラズマ研究会で報告されて 常用最高圧力　931.6kPa　（9.5 kg/cm Ｇ） いる． 空気圧縮機　　型式　スクリュー型2段＋1段 　前段吐出圧力　882kPa（9.0 kg/cm2 Ｇ） ⑴ 大型スペースチェンバー（特殊実験棟1階） 　後段吐出圧力　1078kPa（11.0kg/cm2 Ｇ） 本体：直径2.5m，長さ約５m のステンレス製円筒状真 　平均昇圧時間　12min（100kPa あたり） 空槽 　電動機出力　　600＋390／ 370kW（通常運転時） 排気装置：クライオポンプ２基，ターボ分子ポンプ 到達真空度：1.3×10-4Pa（供試体による） 遷音速風洞 導入ガス：He，Ar，N2等 　　型　式　　　　吹下し型 後方拡散型プラズマ源：プラズマ密度103～ 106cm-3，電 　　マッハ数範囲　0.3～ 1.3（連続可変可能） 子温度0.1～ 0.5eV 　　測定断面　　　60cm ×60cm 大口径紫外線光源：波長115～ 400 nm．衛星などからの 　　気流持続時間　30秒以上 二次電子放出の影響を調べることが 　　変角範囲　　　| α |，| β | ≦17度 できる． 　　観測窓　　　　φ40cm 可変磁場装置：チェンバー内の磁場強度，方向を任意に 変化できる．磁場強度は０～60000nT（０ 超音