A-FNS概念設計仕様書案）2016.ko6.final.pdfVIP

核融合中性子源の概念設計検討 仕 様 書 平成２８年９月 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 核融合エネルギー研究開発部門 六ヶ所核融合研究所 核融合炉材料研究開発部 核融合中性子源設計グループ （１）目的および概要 量子科学技術研究開発機構（以下、機構）では、日欧で進めている核融合研究開発の幅広 いアプローチ活動（BA 活動）の次の段階として、BA 活動で整備した施設を拡充し、核融 合原型炉開発に向けた理工学研究の拠点化を計画している。その中核的施設として BA 活 動の IFMIF/EVEDA 施設とそれらの知見を活用し、核融合原型炉開発に必要な先進核融合中 性子源（A-FNS）施設の設計準備活動を進めている。 A-FNS は加速器駆動型の中性子発生装置であり、入射器、高周波四重極加速装置ならびに 超伝導高周波ライナックによる直線型加速器による重水素イオン（重陽子）ビームと電磁 ポンプとヒーターによって流動する液体リチウムターゲットによって高速中性子を最大毎 秒約 7×1016 個発生させ、中性子発生位置近傍に材料照射用モジュールを設置し、年間最 大 10dp（照射実効体積 60cc）行うことが要求される。施設全体のスケールは中性子源施設 の規模は長さ 180m、幅 160ｍ、高さ 30ｍ程度となり、放射線遮蔽の観点から半地下構造を 検討する。また関連施設である照射後試験施設、トリチウムや RIの処理施設ならびに廃棄 保管施設も合わせた施設となる。 2020年頃までに概念設計を完了し、2025年頃からの建設開始を目標としている。そのため には下記実施項目を今年度に行う必要がある。 今年度は、昨年度の A-FNS 設計準備活動の結果から抽出された技術的課題に関する下記項 目について詳細に検討し、先進核融合中性子源（A-FNS）施設に係る概念設計の検討を実 施する。 1. A-FNS試験施設の要求仕様整理 2. テストモジュールの基本形状検討 3. 試験施設の配置検討 4. A-FNSリチウムループ施設の要求仕様?設計条件および技術課題の更新 5. リチウム蒸気影響検討 6. リチウムループ小型試験装置の設計検討 （２）実施項目 各実施項目の要求について以下に記載する。 1. A-FNS試験施設の要求仕様整理 IFMIF 中間工学設計報告書（（３）、（９）を参照）より IFMIF にて計画されている試 験施設の構成要素毎の機能を整理して一覧表を作成する。作成した一覧表に関して、 A-FNS 試験施設として不足または不要となるものがないか精査し、その根拠を明確 にする。さらに、各構成要素のレイアウトに対する要求条件（位置関係の制約、廃 棄物の保管場所等）について、機構と協議の上、整理する。さらに整理した要求条 件は、下記（２）－３の前提条件として使用する。 報告書には、以下の検討結果を記載する。 ?IFMIF/AFNS試験施設構成要素一覧表 2. テストモジュールの基本形状検討 テストモジュールの代表例として、高中性子束域テストモジュール（HFTM）につい て、テストセルへの設置方法を考慮して、基本形状について検討する。IFMIF 中間 工学設計報告書の設計結果をベースに、製作性や分解?組立性を考慮した場合の変 更点を中心に検討する。さらにテストモジュールに関する技術的課題を抽出し、実 機製作までの開発計画を立案する。 さらに、テストモジュールに付随する補機システム（冷却ガス、電源等）について、 IFMIF中間工学設計書の妥当性を確認する。 報告書には、以下の検討結果を記載する。 ?テストモジュールの基本形状図 ?テストモジュール開発計画 ?補