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大阪府立大学放射線研究センターにおける放射線知識普及活動 非破壊検査の知識普及活動 大阪府立大学放射線研究センターにおける 放射線知識普及活動 大阪府立大学　奥田　修一 Activities for Disseminating the Knowledge Concerning Radiation at Radiation Research Center, Osaka Prefecture University Osaka Prefecture University Shuichi OKUDA キーワード 放射線，量子ビーム，放射線知識普及，放射線フェア，大規模放射線施設，放射線?原子力人材育成 １.　はじめに して，今日までさまざまな活動を続けてきた。2008 年度には， 　公立大学法人大阪府立大学（Osaka Prefecture University， 「大阪府立放射線中央研究所および大阪府立大学の放射線施 OPU）地域連携研究機構放射線研究センター １） 設」として，日本原子力学会第 1 回歴史構築賞を受賞した ２） の放射線施設 。 は，大阪府立放射線中央研究所として設立以来，日本の代表 大放研の設立当初は，研究員，事務?技術職員などの所員を 的な放射線利用施設として 55 年の歴史を持つ。この間大きな 合わせて約 100 名の規模であったが，現在は，4 研究室の教 組織の変遷があったが，基本的には，施設とその利用形態、 員 11 名が，事務組織の支援を受けて施設の管理運用にあたっ 説 解 管理体制，地域における活動を継承してきた。現在，大学と ている。 しては最も規模が大きい，総合的な放射線?量子ビームの利 2.2　放射線研究センターの施設と装置 用施設である。近年，利用研究の対象となる様々な物質，材料， 　放射線研究センターに関係する主な建屋の配置を 図 1 に示 機器の高性能化や，医学分野における診断，治療技術の高度 す。線源棟，放射化学実験棟（トレーサー棟），屋外管理棟， 化などによって，放射線?量子ビームを用いる新たな基礎研 保管廃棄棟が放射線管理区域を持ち，また動物実験棟では， 究の重要性が増している。 マウスの飼育とエックス線照射実験が行われている。各主要 　施設の維持には，地域の理解が必要である。長年にわたる 施設と装置の状況を表 1 に示す。大規模なクリーンルーム施 放射線知識普及活動を通じて，放射線についての社会の人々 設は，先端科学研究センター棟の 2 階にあり，放射線研究セ の認識に触れる機会を得てきた。この活動の中心は，他の機 ンターが管理している。 関と共同開催している放射線フェアで，32 年間続けて実施し， 　加速器およびガンマ線照射施設がある線源棟の概略図を， 多くの成果や知見が得られた。また放射線?原子力分野の人 図 2 に示す。16MeV OPU 電子ライナックは，1962 年に設置 材育成が急務で，このために，特に大学に放射線関連施設を されたもので，研究用としては日本で最も古い。また 1968 年 利用できる環境があることが重要である。 設置の 600keV コッククロフト?ウォルトン電子加速器は， 　放射線研究センターの活動も大きな転機を迎えようとして 表面