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家庭教育力の向上を目指して ～親の学び支援のあり方について～ 提 言 平成２２年１１月 第２９期横浜市社会教育委員会議 はじめに 昔から、「親は子どもの鏡」、「子どもは大人の背中を見て育つ」と言われるように、 子どもにとって保護者は教育的に見てもとても大きな存在です。 また、親にとってわが子は、「わが子は目に入れても痛くない」と表現されるように、 一番大切な宝物のような存在です。 しかしながら近年、子どもの生活習慣の乱れや社会的マナーの欠如、青少年の引き起こ す犯罪が話題とされています。まさに、家庭の教育のあり方が問われている時代だと言っ てよいでしょう。家庭教育力低下の背景には、保護者自身の問題だけでなく、少子化や核 家族化、子育て伝承の途絶え、労働状況の変化といった社会的な要因も大きく関係してい ます。 現在、家庭教育力低下の問題を解決すべく、国をはじめ、全国各自治体であらゆる取組 がなされています。横浜市社会教育委員会議においてもこれらの問題解決に向け「行政、 地域、園?学校、企業が取組むべきこと」や「保護者自身が学習すべきこと」について協 議してきました。また、幼稚園長?保育園長?小学校長及び保護者を対象とした意識調査 を実施する中で、園長?校長と保護者との認識の違いといった課題や行政及び地域社会に よる支援のあり方などが浮かび上がってきました。 家庭教育は人がこの世に産まれて最初に受ける教育であり、親子の愛情や人間としての 自立を育むための基盤となる教育であります。しかし、「子どもが１歳ならば親の子育て 年齢も１歳」であり、その意味で、子育て経験の浅い親に完璧な教育力を期待することは 適切ではありません。「子育てと同時に親も育つ」といった親の学びの観点から家庭教育 支援のあり方を模索することが大切になります。したがって、行政、幼稚園?保育園?学 校、地域、企業それぞれが、改めて家庭教育を見つめなおしていくことが課題になると考 えられます。 以上のような基本的な考え方に基づき、本提言をまとめてみました。この提言が家庭教 育力向上や家庭教育支援のための一助となり、さらに本市の社会教育施策をはじめとする 関係施策の参考になることを社会教育委員一同、願っています。言うまでもなく、本提言 には十分でない点もあろうかと思います。皆様の温かいご指導?ご助言を賜れば幸いです。 最後に、家庭教育の意識調査にご協力いただきました、保護者の皆さま、園?学校の先 生方にこの場を借りて御礼申し上げます。 平成２２年１１月 第２９期横浜市社会教育委員会議 議長 佐藤 晴雄 目 次 はじめに 序 章 家庭教育充実の必要性 ??? １ 第１章 家庭教育における現状と課題 １ 家庭教育の現状について ??? ２ ２ 家庭教育力向上へ向けての課題 ??? ７ 【コラム】 小 1プロブレムについて ??? ８ 第２章 家庭教育力の向上のための基本目標と取組 基本目標 ??? ９ １ 保護者の取組 ??? １０ ２ 幼稚園?保育園や学校の取組 ??? １２ ３ 地域?社会での取組 ??? １３ ４ 行政の取組 ??? １６ 家庭教育力向上のための方策＜体系図＞ ??? １８ 【コラム】子育て支援拠点でのひとコマ ～親同士の学びあい～ ??? １９ 資 料 第２９期 横浜市社会教育委員会議審議経過 ??? ２０ 横浜市社会教育委員会議規則 ??? ２１ 横浜市社会教育委員会議運営要領 ??? ２２ 第２９期 横浜市社会教育委員会議委員名簿 ??? ２４ 序章