家庭教育支援の充実に向けて.pdf

家庭教育支援の充実に向けて ～学校?家庭?地域の温かい絆 きずな づくりによる支援体制の構築～ 平成２７年１２月 山口県社会教育委員の会議 提 言 はじめに 核家族化や地域における人と人とのつながりの希薄化により、親が身近な人から子 育てを学ぶ機会が減少するなど、家庭教育を支える環境が大きく変化し、家庭教育が 困難な社会となっている。 これまで山口県社会教育委員の会議では、平成 17 年に「家庭教育について」をテ ーマに、基本的生活習慣や豊かな情操、社会性を身に付けることの重要性や父親の家 庭教育への参加促進等について提言を行い、それを受け、県?市町の教育委員会は家 庭教育支援施策に反映させてきた。 一方、国においては、家庭教育の重要性に鑑み、平成 18 年の教育基本法の改正に より、家庭教育について新たに条項を設け、父母その他の保護者が、子の教育につい て第一義的な責任を有すること、国や地方公共団体が家庭教育支援に努めるべきこと が規定された。 さらに、平成 25 年の第２期教育振興基本計画では、基本施策の一つとして「豊か なつながりの中での家庭教育支援の充実」が掲げられ、その主な取組には、保護者が 交流?相談できる拠点機能の整備、学びの充実、家庭教育支援に係る地域人材の養成、 教育?福祉関係機関?団体等とのネットワークの構築などの仕組みづくりの必要性等 が述べられている。 こうした中、本県においては、前回の提言のテーマでもあった、学校?家庭?地域 が連携?協働して子どもたちの育ちや学びを支援する仕組み「地域協育ネット」が全 県に整備されたところであり、今後、この仕組みを生かして家庭教育支援をいかに充 実させていくべきか検討することとした。 検討を始めるに当たって、まず、平成 17 年の提言後の施策について点検?評価を 行った後、次の提言への道筋を考えた。ここで浮かび上がったのは、日々の多忙感の 中で家庭教育が困難になったり、悩みや不安を抱え込み、孤立したりしている保護者 の存在である。家庭教育に関する情報や学習機会の提供、あるいは、将来親になる世 代に対する啓発などの必要性?緊急性を考えた時、もはや、保護者だけでの子育てで はない、地域全体で子どもたちを見守り、育てる気運の向上、「つながり、絆 きずな 」の構 築が必要であることに委員の意見の一致をみたところである。 これらのことを踏まえ、本会議では、「学校?家庭?地域の温かい絆 きずな づくりによる 支援体制の構築」に向けて、今後本県において取り組むべき方向性とその具体的な対 応方策について、２年間にわたり検討し、このたび提言としてまとめた。貴重な意見 をいただいた各委員に感謝するとともに、本提言が今後の社会教育行政と各地域の取 組に資するものになることを期待している。 平成２７年１２月 山口県社会教育委員の会議 議 長 相 原 次 男 目 次 第１章 現状と課題 １ 地域社会や家庭の変化 ?????????????????????１ (1) 社会情勢の変化 (2) 家庭や家族の変容 ２ 子どもの育ちに関する課題 ???????????????????３ ３ 家庭教育が困難になっている社会 ????????????????６ ４ 家庭教育支援施策の現状と課題 ?????????????????９ (1) 前回の提言と国の動向 (2) 提言等を踏まえた家庭教育支援施策の現状と課題 第２章 課題解決に向けての方向性 １ 多様な媒体を活用した意識啓発 ????????????????１３ ２ 生涯を通した学びの場の創出 ?????????????????１３ ３ 家庭教育を支援する人材の実践力の向上 ????????????１４ ４ 全ての家庭に支援が届く体制の構築 ??????????????１４ 第３章 具体的な対応方策 １ 多様な媒体を活用した意識啓発 ????????????????１６ ２ 生涯を通した学びの場の創出 ?????????????????１７ (1) 今の親を支援するために (2) 次世代の親を育てるために ３ 家庭教育を支援する人材の実践力の向上 ????????????１８ (1) 実践力を高める人材養成システムの構築 (2) 支援の好循環に向けた取組 ４ 全ての家庭に支援が届く体制の構築 ?????????????