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Ⅱ．ボランティア調査 35 新入生のボランティアに対する意識と経験の実態 　　　　──2006 年度明治学院大学「新入生ボランティア活動アンケート」から 1． 調査の趣旨、目的 　明治学院大学ボランティアセンターでは、毎年 4月の新入生オリエンテーション時にボランティアに関す るアンケートを実施している。本学に入学した新入生のボランティアへの意識と経験の実態を調査すること で、本センターの方針や活動内容を考えるデータとすること、また在校生アンケートとの比較を通して本学 生が大学在籍中にどのように変化をしているのかを理解するデータとして活用することが目的である。本調 査を通して、新入生たちはどのようなボランティア活動に取り組みたいと考えているのか、どのような理由 でボランティア活動へ消極的な気持ちをもつのか、その実態の一端が明らかになる。調査結果は、さらに 本センターでボランティア募集される方などにも公表し、学内外へ広く発信することで、本学生の入学時の ボランティアに対する意識と実態への理解を深める資料として活用されることもねらいとしている。 2． 調査の枠組み ①調査対象者 ：明治学院大学 2006 年度 1 年生 ②調 査 時 期 ：2006 年4 月3 日～8 日 ③調 査 方 法 ：「新入生オリエンテーション」の際に「アンケート」用紙を配布しその場で 回収をおこなった。 ④回収の結果 ：総数 2,573 名 文学部（英文学科281 名、フランス文学科111 名、芸術学科120 名） 経済学部（経済学科234 名、経営学科177 名、国際経営学科129 名） 社会学部（社会学科223 名、社会福祉学科224 名） 法学部（法律学科294 名、消費情報環境法学科176 名、政治学科127 名） 国際学部（国際学科260 名） 心理学部（心理学科217 名） ⑤調 査 方 法 ：質問紙による調査 ⑥調 査 項 目 ：＊大学入学以前に自発的にボランティア活動に参加したことがあるか。 ＊大学時代にボランティア活動に参加したいと思うかとその理由、参加スタ イル、ボランティア活動に参加したくない理由。 ＊どのようなボランティア活動に関心があるか。 ＊ボランティア活動を始めようとするときに、心配なこと。 ＊明治学院大学にボランティアセンターがあることを知っていたか。 36 3．調査の結果 （1）…大学入学以前のボランティア活動経験について 　「大学入学前に自発的にボランティア活動に参加したことがありますか」【図 1】に対して、「参加し たことがある」という回答は 30.5%であり、3 分の 1 近くの学生が大学入学前にボランティア活動をお こなっているということが分かった。　　 【図 1】　大学入学以前に自発的にボランティア活動に参加したことがありますか （2）…大学時代にボランティア活動に参加したいか 　「大学時代にボランティア活動に参加したいと思いますか」【図 2】に対して、「はい」が 60.4%…「いいえ」 が 38.4%である。2005 年との比較では、「はい」が 2.7%減少している。この変化には、どのような背景 があるか明確には分からないものの、「ボランティア活動に参加したくない理由」【図 7】として「時間 がない」が 2005 年より比べて 4.2%上昇し、また「関心がない」が 2%低下していることを重ね合わせると、 ボランティア活動への興味や意欲が変化したのは、新入生が大学生活を忙しく時間がないと認識してい るからであるとも考えられる。 【図２】　大学時代にボランティア活動に参加したいと思いますか 未回答 23 人 0.9％ はい 784 人 30.5％ いいえ 1,766 人 68.6％ 未回答 30 人 1.2％ はい 1,555 人 60.4％ いいえ 988 人 38.4％ 37 　次に「ボランティア活動に参加したい」という回答を学科ごとに比較してみた。「参加したい」と回 答した割合が高い順に表したのが【表 1】である。まず、「参加したい」という回答の順番をみていくと、 2005 年と同様に社会福祉学科（89.7%）、国際学科（85.0%）が高い意欲を示している。そして心理学科 （72.8%）、英文学科（68.7%）と続き、2005 年度の心理学科と英文学科の順位と逆になっている。フラ ンス文学科は、昨年は昇順で 9 位であったが今回は 6 位となり、また、芸術学科においても昇順で 10 位だったのが、今年度は 7 位と変化している。経営学科についても 2005 年では学科ごとの比較では最 下位に位置していたが、今年度は、降順で 5 位になっており、2005 年と比較して、ボランティア活動 に高い参加意欲の学生が