RTMを用いた1次元弾性波に対する共鳴透過の解析と局在波の抽出.pdfVIP

RTM を用いた 1 次元弾性波に対する共鳴透過の解析と局在波の抽出 T08MD011 菊地賢太 (指導教員 加藤初弘 准教授) 1. 背景 加工技術の進展によりナノサイズでの加工が 可能になっている[1]。ナノサイズにまで加工さ れた平板の弾性波は GHz にもなり、設計技術が 重要であるため、様々な解析方法が議論されてい る。一方、新しい解析方法である RTM が議論さ れており、これを弾性波解析に応用できると考え た。本研究は RTM を用いた一次元弾性波に対す る共鳴透過の解析と局在波の抽出を行う。 2. RTM と弾性波フィルタ RTM は一次元弾性波の式を離散化し差分方程 式をつくり、伝達行列を終端から入力端まで逐次 計算していくことにより解を得る方法である。伝 達行列を用いることにより、境界条件を合理的か つ簡潔に決定することが可能になる。 凹凸の加工をした 1 次元的な弾性体の板（図 1） に、Z in から弾性波を入射させ、Z out へ波を透 過させる。その時に起こる共鳴透過に着目し、散 乱領域内の局在波を抽出する。他の解析方法と違 い RTM は散乱領域内の局在波だけを抽出するこ とが容易なため、非常に有効な手段である。 ．まとめ 4 3. 共鳴透過と散乱領域での局在波 を用いて、共鳴透過現象が起こる条件 RTM 図 2 は周波数 f に依存する透過率 T のグラフ を見出すことができた。今後この技術を役立 であり、図 3 は図 2 における(a)(b)の周波数での てることができれば、近接場利用の可能性が 局在波の様子を表すグラフである。図 2 の(a)7.66 広がるだろう。 GHz で孤立したピークが見られることから共鳴 ?引用文献 透過が発生しているとわかる。また、ほとんど透 [1] K?Yamazaki. ‘’Moduration of Young’s 過していない(b)8.02GHz との局在波の様子を比