17精神科临床的研修.pdf

34 １７．精神科臨床研修カリキュラム Ⅰ．研修施設 １）加古川市民病院精神・神経科 主に精神科外来診療と、他科の入院患者の精神科的問題の診療を研修する。入院では、せん妄 の入院治療を必修とし、その他の疾患についても研修する。 ２）東加古川病院（協力型臨床研修病院） 主に精神病院の入院治療を研修する。統合失調症の入院治療を必修とし、重症うつ病、重症認 知症の入院治療も研修するように努める。デイケアを経験する。 Ⅱ．研修指導者 １）加古川市民病院 精神神経科医長 河野 将英（指導責任者） 精神神経科副医長 大頭 いづみ ２）東加古川病院（協力型臨床研修病院） 院長 森 隆志 診療部長 高内 茂 医局長 正木 慶大 医局員 小嶋 美希 Ⅲ．プログラムの管理運営 精神科研修プログラムは加古川市民病院研修管理委員会の管理下に実行される。基本的に１カ 月以上の加古川市民病院精神神経科での研修と１カ月間の東加古川病院研修を実施し、合計２カ 月以上の期間を当プログラムの基本研修期間とする。研修期間中１カ月毎に研修目標の達成度を 評価し、最終的に全ての必修研修目標が達成できるよう担当患者の割り当てや指導を修正する。 また、研修医の要望も取り入れて研修内容に反映させていく。医学の進歩や、社会的要請によ り、新しく研修内容として取り入れるべき項目についてはその都度追加する。 Ⅳ．週間スケジュール １）加古川市民病院 午 前 午 後 月 外来診療、加古川市民病院病棟診療 加古川市民病院病棟診療、外来カンファレンス 火 外来診療、加古川市民病院病棟診療 加古川市民病院病棟診療、外来カンファレンス 水 外来診療、加古川市民病院病棟診療 加古川市民病院病棟診療、外来カンファレンス 木 外来診療、加古川市民病院病棟診療 加古川市民病院病棟診療、外来カンファレンス 金 外来診療、加古川市民病院病棟診療 加古川市民病院病棟診療、外来カンファレンス 35 ※ 急性期の入院患者を受け持つ等、必要に応じて東加古川病院で研修を行う。 ２）東加古川病院 午 前 午 後 月 外来診療、病棟診療 クルズス、病棟診療 火 外来診療、病棟診療 病棟診療、クルズス 水 外来診療、病棟診療 病棟診療、クルズス 木 外来診療、病棟診療 病棟診療、クルズス 金 外来診療、病棟診療 クルズス、病棟診療 Ⅴ．経験目標 Ａ．経験すべき診察法・検査・手技 １）基本的な診察法 精神面の診察ができ、記載できる。 ２）基本的な臨床検査 神経生理学的検査（脳波）、CT、MRI、SPECT、血液検査の適応が判断でき、結果の解釈が できる。 ３）基本的手技 なし ４）基本的治療法 （１）一般科で遭遇しやすい精神疾患に関する療養指導ができる。 （２）代表的な向精神薬の作用、副作用、相互作用について理解し、薬物療法ができる。 ５）医療記録 （１）診療録を適切に記載し管理できる。 （２）処方箋、指示箋を作成し、管理できる。 （３）診断書、その他の証明書を作成し管理できる。 （４）紹介状と、紹介状への返信を作成でき、それを管理できる。 Ｂ．経験すべき症状・病態・疾患 １）頻度の高い症状 （１）不眠 (必修） （２）不安・抑うつ ２）緊急を要する症状・病態 ・精神科領域の救急 ３）経験が求められる疾患・病態 ・症状精神病 ・認知症（入院必修） 36 ・アルコ－ル依存症 ・うつ病（入院必修） ・統合失調症（入院必修） ・不安障害、パニック障害 ・ 身体表現性障害、ストレス関連障害（必修） Ｃ．特定の医療現場の経験 精神保健福祉センターもしくは保健所において、デイケア等の社会復帰や地域支援体制を経験 する。（必修） Ⅳ．研修目標 Ａ．経験すべき診察法・検査・手技 １）精神科患者の人権を尊重し、礼節をもって診療にあたれる。 ２）患者本人及び家族、知人から精神科的病歴の聴取ができる。 ３）精神科的現症を把握できる。 ４）精神科的病歴と現症を診療録に適切に記載できる。 ５）必要に応じて専門医への紹介ができる。紹介状を書ける。 ６）必要に応じて、中枢神経の画像検査、脳波検査、血液検査等の検査が選択できる。 ７）上記検査結果の基本的な判読ができる。 ８）