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「かぎり」の使い方 （1） Xかぎり（は）Y 【解 説】：「Xかぎり（は）Y」は「Xが成立している間はYである」という意味で、XはYが成立する条件を表す。（只要…就…） 人間であるかぎり、間違うことはある。間違いをしない人はいないだろう。 体が丈夫であるかぎり、働き続けたい。 生きているかぎりは、楽しいことだけではなく、苦しいことも悲しいこともある。 （2）かぎりでは 【解 説】：情報の範囲を示し、「その範囲の情報で考えると」という意味を表す。（在……范围内，据……） 私が知るかぎりでは、彼は外国へ行ったことがないはずです。 見たかぎりでは、そんなひどいことをするような人ひとには思えない。 （3）時間や数量を表す名詞（N）に接続 【解 説】：「Nまで」という限度を示す。（只限于…，为…为止，以…为限） 明日国へ帰ります。あなたに会えるのは今日かぎりです。 この番組は今週かぎりで終了となります。長い間ご覧いただき、ありがとうございました。 (4)：尽、尽量、竭尽 【解 説】 ：「その限度まで」「そのすべて」という意味を表す。 今度の試合の相手はとても強く勝てそうにないが、力のかぎり戦うつもりだ。 できるかぎりのことをしたが、彼の病気は治らずとうとう亡なってしまった。 (5) Nに限って 【解 説】：「Nに限って」で、「特にNの場合だけ」という意味を表す。 約束がある日に限って、残業を頼まれる。 忙がしいときに限って、ミスばかりする。 田中さんに限って、約束を破るはずがない。何かわけがあるはずだ。 「私はうそをついたことがない」と言う人に限って、うそを平気でつく。 注意点： ?（5）の使い方で、「Nに限って」のNが時を表す名詞の場合は、「起こってほしくないと思おもっているときに、都合の悪いことが起きる」ということを表す。 Nが人を表す名詞で、後ろに否定の表現を伴う場合は、「その人だけはそんなことはしないだろう／しないはずだ」という気持ちを表す。 また、Nが人を表す名詞で、後ろに肯定の表現を伴う場合は、実際は予想と全く反対であるということを表す。 （6） Nに限り 【解 説】：「Nに限り」で、「Nの場合だけ特別に」という意味を表す。 （喫茶店の入り口に書いてある案内）午前10時までにご来店のお客様に限り、お食事に飲み物をサービスいたします。 この文化センターは、60歳以上の方に限り、無料でご利用いただけます。 （大学の図書館の案内）夏休の期間に限り、土曜日と日曜日は休館します。 注意点： （6）の「Nに限り」は、個人的なことには使わない。店や主催者などが、対象の範囲を決めて何かを行う場合に、そのお知らせを伝えるとき使う。例：　 あなたに限かぎり、コーヒーをあげます。（×） お食事しょくじをご注文ちゅうもんのお客様きゃくさまに限かぎり、コーヒーをサービスします。（○） （7） Nに限らず 【解 説】：「Nに限らず」で、「Nだけでなく」という意味を表す。 女性に限らず、男性も育児休暇をとる人が増えてきた。 環境問題は一国の問題に限らず、世界の共通の問題となっている。 インターネットの銀行は、平日に限らず、休日も利用できる。 （8） ?に限る 【解 説】：「?に限る」で、「?がいちばん」ということを主張するときに使う。 ケーキなら、この店に限る。 お茶は熱いのに限るね。夏の暑いときも熱ついお茶を飲むといいよ。 刺身は新鮮なのに限ります。時間がたつと、味が悪くなってしまいます。 冬の寒いときはお風呂にゆっくり入るに限るね。体が温まってよく眠れるよ。 疲れたら、無理をしないに限る。無理をすると、体を壊してしまうから。 注意点： （8）の「?に限る」は、主観的な表現。客観的な判断には使わない。例　（医者が患者に）熱が下がらなければ、この薬を飲むに限ります。（×） また、「?は／なら／たら、?に限る」という形で使うことが多い。