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2016年　11月発行 vol. 25 社会福祉法人 恩賜済生会奈良病院 財団 広報誌 『わだち(轍)』とは車が通ったあとに残る両輪 の跡。地域の皆さまと両輪となってこれから わだち も確かな跡を残していきたい、との思いから 名付けました。 〔理　　念〕 心ある医療を実践し、地域の医療・福祉に貢献する 〔基本方針〕 ① 私たちは、地域医療機関との連携を密にし、住民の健康を守るべく努力します。 ② 私たちは、医学の進歩を学び、常に医療の安全と質の向上をめざします。 ③ 私たちは、済生会人としての誇りと自覚を持ち、親切で思いやりのある医療をめざします。 ④ 私たちは優れた人材を育成し、働きがいのある職場をめざします。 【表紙写真 「小さな生命」 患者様撮影】 ＩＮＤＥＸ〔目次〕 p.2 ドクターの声 p.3 地域連携の泉（中井医院）、お知らせ p.4 お知らせ、掲示板 p.5 掲示板 ドクターの声 乳癌について 近年、乳癌の患者数は増加しており以前は 16 人に 1 人であったのが、12 人に 1 人と罹 患率が増加してきています。そのため、早期発見、早期治療が必要となってきています。 乳癌は 40 歳代からかかる危険性が高くなります。そのため 40 歳からの 2 年に一度の定 期的な検診が勧められています。2 年に一度の検診ですが、なぜ 2 年に一度なのか不思議 に思ったことはありませんか。それは 2 年ほっといてもいいよ、ということではなく乳房 は自己検診ができる臓器だという理由があります。自己検診を 1 か月に 1 回でも 2 か月 に 1 回でも行うことで、自分の乳房を守ることができます。ぜひやってみてください。お 勧めとしてはお風呂で手に泡をつけ、肋骨に押し当てるようにしてまんべんなく触ります。 しっかり触れば自分の肋骨の形がわかる方もいると思います。乳腺は乳房の中にお椀型に 触れますので、その中にあるしこりを探してみてください。もし、しこりがあれば病院を 受診し検査してもらいましょう。そのしこりは自分の乳腺の正常な形かもしれません。良 性の腫瘍かもしれません。そして乳癌かもしれません。自分の乳房に興味をもって自己検 診を行うことが、乳癌で亡くなる方を減らすことにつながります。40 歳代からの女性に検 診を勧めても、仕事や家族の世話などでお忙しい方が大半だと思います。まず簡単にでき ることから始めてもらい、乳がん検診の受診率が高くなればと思っています。 自分が乳癌にかかりやすいか気になりませんか。私は気になります。乳癌の発症リスク は様々な研究で結果がでています。例えば、肥満、喫煙すること、アルコール、更年期障 害の治療でホルモン補充療法を行うこと、出産経験がないこと、授乳経験がないこと、