9更衣室シャワー室.PDF

９ 更衣室・シャワー室 チェックポイント ①出入口や室内等一連の動作スペースに段差がないか、車いすで通過しやすい 幅となっているか ②手すりが連続的に設置されているか ③シャワー室は車いすで利用できる広さとなっているか ④水栓器具は操作しやすいものとなっているか ⑤ベンチやロッカーは利用しやすいものとなっているか ＜福祉のまちづくり条例施行規則の整備基準より関係箇所を抜粋＞ 一 更衣室・シャワー室の出入口のうちそれぞれ１以上は、次に定める構造であるこ と。 （一）幅は80 センチメートル以上であること。 （二）床面には、通行の際に支障となる段差が設けられていないこと。 二 シャワー室は、その１以上（男子用および女子用の区分がある場合にあっては、 それぞれ１以上）は、次に定める構造であること。 （一）手すりが設けられていること。 （二）１以上の水栓器具は、レバー式、光感知式等によりその操作が容易なもので あること。 【整備のポイント】 ・車いす使用者が利用しやすいよう、出入口の幅および室内スペースを確保し、出 入口、脱衣 ・洗面所、シャワー室の段を解消しましょう。 ・シャワー室の周囲には安全確保（転倒防止）、立ち上がり補助（身体支持）、移動 補助に配慮し、手すりを設けます。 ・水栓器具は、シャワー室での動作の障害にならない位置に設置し、操作しやすい ものを考慮しましょう。 【整備の手引き】 出入口 ◎幅は80cm 以上とし、段差を設けないようにします。 ○出入口前後に車いす使用者が直進でき、方向転換できるスペース （140cm× 140cm）を設けることが望ましい。 ◎更衣室・シャワー室まで支障なく移動できるよう段を設けないようにします。 シャワー室の寸法 ○シャワー室室内で車いすが転回できるスペース（直径 150cn 以上の円）を確 保することが望まれます。 49 設備・備品等 手すり ◎シャワー室室内およびシャワー室周囲に手すりを取り付け、必要に応じ連続 して設置します。 ○手すりは水平および垂直に取り付けることが望まれます。 ○その他58 ページ「手すり」を参照してください。 水栓器具 ◎水栓器具は、レバー式等の操作のしやすいものとします。 ○サーモスタット （自動温度調節器）のついた水栓には、適温の箇所に認知し やすい印等をつけるとわかりやすいです。 シャワー ○シャワーは可動式とし、シャワーヘッドは、上下２箇所の使いやすい位置に ヘッド掛けを設けるようにするか、垂直に取り付けたバーに沿ってスライド して高さを調節できるものとし、座ったままでも使用できるようにすること が望まれます。 緊急通報ボタン ○分かりやすい位置に緊急通報ボタンを設置しましょう。 収納棚 ○車いすでの使用に適する高さおよび位置に設置しましょう。 下端：30cm 程度 上端；150cm程度 奥行き：60cm 程度 ○下部には車いすのフットレストが入るスペースを確保するとよいでしょう。 脱衣・洗面所の設備 ○着替えの際には、ベンチ等の上に横になる必要のある場合もあるため、大型 の脱衣ベンチを設置するとよいでしょう。 ・大型ベンチの寸法 高さ：40～45cm 程度 幅；180cm程度 奥行き：60cm 程度 ・上体の寄り掛かるヘッドボードをつける。 ・表面仕上げはクッション材付きとする。 ○洗面設備を設ける場合は、44 ページ「トイレ」の洗面所箇所を参照してくだ さい。 床（更衣室・シャワー室共通） ○床は、濡れても滑りににくく、かつ転倒時や床をいざって移動する場合を考 慮し、体を傷つけないような材質を考慮します。 ○できる限り床マットを装備します。