スモモの整枝剪定 - JAこま野.PDF

スモモの整枝剪定 ＪＡこま野指導課 スモモ整枝剪定のポイント その① 作業性の良い樹形に整え、丈夫な骨格形成を図る。 その② 剪定量を調整し、毎年安定した収量の確保と樹勢を維持する。 その③ 受光条件を改善し、品質の揃った優良な果実を生産する。 その④ 病害虫（黒斑病、カイガラムシ類）被害部（枝）の耕種的な防除を行う。 １ 整枝剪定の基本 （１）２年生時に地上４０～６０㎝付近で、主幹から分岐 角度が９０度に近く、分岐点の太さの比率が10：２～ ３程度の弱い枝を第１主枝の候補枝に選ぶ。第１主 枝と第２主枝は、たがいに反対方向に伸びるように 支柱等で誘引する。 （２）幼木時代は、骨格形成を第一に考え、主枝や亜 主枝と競合する枝以外はできるだけ多く残し、葉 面積を確保して樹冠の拡大を図る。 目標樹形 （開心自然形２本主枝）→２本の主枝に亜主枝、側枝、結果枝を配置し、太陽光線 の利用効率を高め作業のしやすい樹形とする。 ２ 亜主枝の決定 （１）３年生頃から、地上１．５ｍ程度から発生した枝の中から第１亜主枝を選ぶ。 （２）第１亜主枝は、主枝の側面・斜め下から発生し、主枝 に対して太さの比率が10：３程度の弱めの枝を利用する （３）５年生頃までに、第２亜主枝を第１亜主枝の反対方向 に約１ｍ離した位置から選ぶ。 ３ 品種別の剪定 大石早生 ○枝が直立的に発生するため、若木から誘引 を行い、低樹高に努める。 ○若木では、間引き剪定が中心。結実が始ま ったら切り返し剪定を行う。 ○短果枝が多くなると、樹勢が低下するため 短果枝の間引きと先刈りを行う。 ○太枝の除去は、樹勢衰弱や枯死を招くので 若木から計画的に実施する。 ソルダム ○樹が開張するため、下垂しないようにする。 ○結果枝を強く切り返し、結果部位を太枝に近 い部分に維持させる（はげ上がり防止）。 ○側枝の長大化を防ぐため、３年程度で更新。 ○枝の発生が少ない品種なので、徒長枝も適宜 利用する。 貴陽・太陽 ○枝がホウキ状に直立的に発生するため、若 木から誘引を行い、低樹高に努める。 ○枝の発生が多いので、全て先刈りを行う。 ○強い先刈りは、結実率が劣る。弱いと、結実 率は向上するが、小玉果になりやすい。 ○内向枝・重なり枝を剪除し、下枝まで光が当 たるように心掛ける。 ※休眠期防除は、１月下旬を目安に遅れないよう散布を行う。 また、晴天の続く風のない日を選び、枝先から樹元までていねいに散布する。