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異業種参入の競争優位性-www.clb.econ.mita.keio.ac.jp
異業種参入の競争優位性
玉田ゼミ14 期
井上晃
金子勇輝
児玉修哉
菅原瞳美
園尾優人
野村実由
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はじめに~研究の動機・テーマ~
近年、同じ業界の中での競争だけでなく、想像だにしなかった異業種からの参入、競
争が至るところで起こっている。実際に、私たちの周りでも多くの異業種参入が散見さ
れる。例えば、セブンイレブン、ファミリーマート等の大手コンビニ企業によるカフェ
業界への参入が身近な例である。低迷する外食産業のなかで、喫茶は唯一の成長ジャン
ルであり、今後も成長が見込まれる市場であるといったことに注目したことが参入の動
機だといえる。セブンカフェは、富士電機という機材開発のパートナーを得て、2013
年の 1 月に本格的に参入したわけだが、当初の販売目標である 3 億杯を優に超える 4
億 5000 万杯を売りあげるほどの業績を上げている。参入2 年目となる 15 年2 月期に
は、7 億杯ものコーヒーを売り上げている。セブンカフェの成功だけでなく、コンビニ
企業のカフェ市場への参入は成功している。コンビニが成功した主な原因として、100
円という低価格であること、コーヒーメーカーを使った本格的な味であることが考えら
れる。このような成功によってコンビニコーヒーのコーヒー消費量は日本のコーヒー消
費量5%を占めるといわれているほど、カフェ業界に莫大な影響を及ぼしている。この
ように、異業種参入を通じて莫大な利益をあげることができる一方で、数々の企業が失
敗している。例えば、コンビニだけでなくマクドナルドも「マックカフェ」を出店する
など同じくカフェ業界に参入したが、結果的に失敗に終わってしまった。マックカフェ
は、海外で通常のマクドナルド店舗の売り上げを 15%ほど上回っているという結果が
出でいるが、日本国内では芳しい結果が出ていない。日本ではマクドナルドに対して、
とても美味しいものを食べたい、ゆったりくつろいで食べたいということが求められて
いるのではなく、手軽に安いものを食べられるということである。この顧客の求めるも
のと企業の提供するもののずれが、マックカフェの業績不振を生んでいるのである。
コンビニ業界のカフェ業界への参入により、気軽に手に入れることができるようにな
ったコーヒーであるが、マクドナルドのようにカフェ業界への参入が本業への悪影響を
及ぼしているという現実もある。カフェ業界に限らず、どのような戦略を立てることに
よって、参入障壁を乗り越え、異業種参入をすることによって成功することができるの
か。
私たちは本論文を通して、異業種参入の成功事例や失敗事例をふまえたうえで、異業
種参入するにあたっての企業戦略について考えていく。それを受けて、今後異業種参入
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が起きる可能性のある市場を取り上げ、どのような参入が起き、どのような戦略を持ち
参入すべきなのか考察していく。
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目次
はじめに~問題意識~
1 章 現状分析
1.1 成功例
1.2 失敗例
2 章 ブランド
2.1 市場分析モデル
2.2 シグナリング
2.3 信頼
3 章 異業種参入戦略
3.1 製品差別化
3.2 範囲の経済
3.3 先行者利益
4 章 ブランド・ポートフォリオ
4.1 ブランド・ポートフォリオ
4.2 ブランド化の方法
4.3 ブランドの優先順位
4.4 ブランド拡張
4.5 戦略のまとめ
5 章 今後の展望
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5.1 近年のロボッ
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