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将棋無双に挑む！ 高１　瀬口翼 １、はじめに こんにちは。高校部長やってる瀬口です。 筑駒将棋部に入って早４年。つまり部誌を書くのも４回目。今までの３回を振り返ってみると、１年目「必殺?鬼殺し」、２年目「玉頭位取りについて」、３年目「後手勝率５割越えについての考察」という感じになるのですが、どれも序盤についてなんですね。理由はいろいろと明白なんですが???。ということで、今年は一念発起して苦手な詰め将棋を題材にすることにしました。しかし、苦手なわけですから作れません。ごめんなさい。で、いろいろと考えた結果、先人の作った優れた詰め将棋を解説?鑑賞するという方法にたどり着きました。選んだ詰め将棋はずばり「将棋無双」。 ２、将棋無双を解説してみた 今回は第５５番を解説します。 第５５番は11手詰なのでそこまで深く読む手順も無く将棋無双の中で最も簡単な問題と言っても差し支えないでしょう。ですが、私のように詰め将棋が苦手な人はこれでも苦戦するものです。腕に自信のある人はとりあえず解いてみてください。自信のない人は私の解説を読み進めながら一緒に解いてみてください。 解説ということで、３段階に分けてみます。 まずは第１段階。詰め上がり図を考えてみましょう。おそらく仮想A図がもっとも考え付きやすい図のはずです。実際の手順としては▲９七銀△８五玉▲７五飛△同玉△７六金が理想。ところが▲７五飛のときに△９四玉があるので▲７五飛は早計。ここは違う手を考えた方がよさそうです。けれども、これでとっかかりができました。 次に第２段階。別の手順を探す。▲７五飛以外の手を探すと▲９六銀が容易に見つかるはずです。もし相手が△９四玉と逃げると今度は▲９五銀△同玉▲９六歩△同玉▲８八桂△８五玉▲７五飛△同玉▲７六金（分岐詰め上がり図）と一本道で進み仮想A図にかなり近い手順と形で詰めあがります。 最後に第３段階。分岐手順あるいは本筋を確認する。第２段階で▲９六銀に△９四玉と逃げる手順を調べたので、あとは△同玉（途中図）と取る手順を調べるだけです。まずは仮想A図に近づける▲８八桂が見えますがこれは最初に調べた手順と同様に▲７五飛△９四玉で逃げられてしまいます。ここで分岐詰め上がり図を見るともし７四に相手の金が移動すると角がいなくても金と桂だけで詰ませられることが分かります。ということで▲７四角△同金とすすめてみると今度は桂を打つしかなさそうです。▲８八桂と打つと後は初めの手順のとおり△８五玉▲７五飛△同玉▲７六金（詰め上がり図）で詰み。最後の確認で▲７五飛に△９四玉と逃げる手は▲７四飛△８三玉▲７三金まで。 以上で５５番の解説は終わりですが、どうだったでしょうか。問題だけ見せられると躊躇してしまうものですが、今回のように３段階に分けてしまえばそれぞれの段階はそこまで難しくは無いはずです。でも、もっと手順が長くなってもっと複雑になったら???。そんなときは３段階を繰り返して解くと考えると正解に徐々に近づけるはずです。あとは慣れなので問題数をこなしてください。 ３、将棋無双に挑め これが解けたら初段と言われている４問をのせておきます。答えは裏面にあるはず。解けない人は盤に並べて鑑賞してみるといいでしょう。 問題の答え 第１７番 ▲９一香成△７一玉▲８一成香△７二玉▲９二飛成△６三玉▲６一飛成△７四玉▲６三竜△８五玉▲７四竜△７六玉▲８五竜△同玉▲９四角△７四玉▲６六桂△６三玉▲５二竜△同玉▲６一角成△同玉▲６二金　まで２３手詰め 第３６番 ▲1三金引△同桂▲2五飛△同桂▲３五桂△２二玉▲２三金△１一玉▲１二歩△２一玉▲３一歩成△同金▲同馬△同飛▲１一金△同馬▲同歩成△同玉▲２二角△２一玉▲３一角成△同玉▲３三飛△４一玉▲３二金△５一玉▲４二金△同玉▲４三桂成△５一玉▲５二成桂△同玉▲６三歩成△４二玉▲４三金△４一玉▲５二と　まで３７手詰め 第４６番 ▲４七銀△同と▲３五馬△同玉▲３六飛△４四玉▲４五歩△４三玉▲３二角△５二玉▲４一角成△同玉▲３一飛△５二玉▲６一飛成△４三玉▲３三飛成△同玉▲３一竜△４三玉▲４一竜△３四玉▲４四竜△３五玉▲１四竜△同玉▲１五金　まで２７手詰め 第８１番 ▲６八竜△７六玉▲７七竜△６五玉▲６六銀△５六玉▲６五銀△同玉▲５七桂△同と▲６六竜△７四玉▲８五金△同桂▲２九角△５六と▲同角△同桂▲７五歩△８四玉▲６四竜△９五玉▲９四竜　まで２３手詰め ４、おわりに 本当は上の解答に若干の解説をつけようと思っていたのですが、諸事情により解説は諦めました。文句は言わないでくださいませ。ちなみにネットとかで「将棋無双」とか調べてみれば分岐もちゃんと載っているサイトがあるかと思います。ですが、自分で考えたものは必ず身につくのであくまでネットは最終手段として