创成放电加工机.PDFVIP

創成放電加工機 １．は じめに 放電現象を金属材料の除去加工に利用する加工方法として 「放電加工」が開発 ・製品化されてすでに４０ 年になります。この間、放電加工は金型製作を中心とした金属加工に無くてはならない存在とな っています。 現在、放電加工は 「形彫 り放電加工」と 「ワイヤ放電加工」の２種類があり、それぞれの特長を活か した利 用がされています。 近年の電子部品や ＩＴ関連部品等は、高精度化や微細化が要求され、放電加工機メーカも電極消耗の研究 や電源回路等の開発に取り組み、各社それぞれ特長を持 った加工機が開発されています。 この度、当センターが導入 した 「創成放電加工機」は、形彫り放電加工機をさらに進化させた次世代型放 電加工機として開発されたものです。当センターではこの創成放電加工機を利用 して、本県の金型関連企業 への技術移転や自社開発製品の試作用金型の製作等への支援を行います。そこで、この 「創成放電加工機」 のご紹介を します。 ２．創成放電加工とは 一般の形彫 り放電加工機は総型電極を使用 した転写加工であるため （図 １）、電極の設計 ・製作が不可欠 です。それに対 して創成放電加工は市販の銅のパイプ電極を使用 して輪郭放電加工を行うため （図２）、電 極の設計 ・製作が不要となるわけです。この創成放電加工は、微細形状を高精度に加工する新 しい放電加工 といえます。 図 １ 形彫 り放電加工 図２ 創成放電加工 この創成放電加工は、以下の特長を持 っています。 (1)電極設計 ・製作を不要となり、金型製作の納期 ・コス トの削減が可能である。 (2)放電加工用電極作製が困難な微細形状にも細穴加工用の小径パイプ電極で対応可能である。 (3)電極底面を有消耗条件で使用するため、形状の創成は常に新 しい電極面で行われ、形状精度が良い。 (4)電極消耗はインライン計測で自動的に補正されるので、高い深さ加工精度を実現できる。 (5)創成加工、総型加工を加工対象に応 じて切 り換えることが可能である。 ただ し、大型の金型加工や曲面形状の加工には不向きであることが難点であります。 これらの特長を活か して、創成放電加工の用途として、 ＩＣリー ドフレーム等の半導体関係金型、微細ギ ヤや電子部品の微細モール ド型、微細パンチ等の精密プレス型の製作に有効であるといえます。 ３．付加機能 （表面処理） 今回設置 した創成放電加工機には、硬質皮膜を形成できる機能が付加されています。通常の放電加工は金 属材料を除去加工するものですが、皮膜形成機能はこの作用と全く逆のワーク表面に電極材料の化合物を転 移させ、強固な膜を盛りつけていくものです。 もう少 し詳 しく述べると、図３のように、電極にチタンの微粉末を主成分とした圧縮成形されたものを用 い、これを形彫り放電加工と同 じ要領で専用のパルス電源によって放電を行わせます。そうすると、加工液 （油）中の炭素と電極材料であるチタンが化学結合 して炭化チタンとな ってワーク表面に膜が形成するので す。 この機能を利用すれば、金型製作後その表面に皮膜処理がすぐに行えることになります。特に、硬化させ たい場所が部分的であれば、処理時間の短縮とコス ト削減にかなり有効であると考えます。 この被膜処理の効果については、これから当センターで各種検証を行い、その情報は機会をみて提供 しま す。 図３ 表面処理 ４．おわりに 当センターでは、この創成放電加工機を有効に活用 していきたいと考えています。仕様の詳細や利用のた めの手続きについては担当までお問い合わせください。