アレルギー性疾患に向けた药剂探索へ道を拓く－（先端生命科学研究院 .pdf

PRESS RELEASE (2017/6/29) 北海道大学総務企画部広報課 〒060-0808 札幌市北区北 8 条西 5 丁 目 TEL 011-706-2610 FAX 011-706-2092 E-mail: kouhou@j imu.hokudai.ac.j p URL: http://www.hokudai.ac.j p 生きた細胞内でグルココルチコイ ド受容体の分子機構を解明 －アレルギー性疾患に向けた薬剤探索へ道を拓 く－ 研究成果のポイン ト ・アレルギー性疾患等に関与するタンパク質 （グルココルチコイ ド受容体）の分子機構を細胞内で解 明。 [1] ・グルココルチコイ ド受容体が細胞内のどこで ・いつ二量体 形成するのか，新 しい分子機構を提唱。 ・タンパク質の二量体形成を細胞内部において簡便に測定できる手法を提案。 ・細胞内のグルココルチコイ ド受容体を標的に，アレルギー性疾患の薬剤探索への応用が期待される。 研究成果の概要 北海道大学の金城政孝教授 らは，アレルギー性疾患の抑制に重要な役割を持つグルココルチコイ ド 受容体 （GR）の細胞内部での二量体形成などの分子動態を明らかにしました。 GR の二量体形成は，GR がゲノム DNA に結合 して機能するために必須であると考えられています。 従来の研究では，溶液内の GR を用いて GR の分子機構を明らかにしてきましたが，GR がまさに機能す る場である細胞内部においては，GR の分子機構は明らかにされてきませんでした。本研究では，一つ の細胞内部に焦点を当て，蛍光顕微鏡を用いてタンパク質同士の相互作用を解析 し，GR がどこで ・い [2] つ二量体を形成するのか分子機構を提唱しました。この成果は，GR を含めた核内受容体 の細胞内部 での分子機構を解明するために重要な発見となるだけではなく，細胞を基盤とした GR の分子機構を 標的とする薬剤探索を行い，アレルギー性疾患に対する新規薬剤の発見につながることが期待されて います。 本研究成果は，北海道大学大学院先端生命科学研究院の細胞機能科学分野において，Manisha Tiwari博士，大浅 翔博士研究員，金城政孝教授を中心とした研究チームにより行われたものであり， 英国時間 2017 年 6 月 28 日に Scient ific Reports 誌に掲載されました。 論文発表の概要 研 究論 文名 ：A Quantitat ive Study of Internal and External Interact ions of Homod imeric G lucocort ico id Receptor Using Fluorescence Cross-Correlat ion Spectroscopy. （蛍光相互相関 分光法を用いたグルココルチコイ ド受容体のホモ二量体形成と複合体形成の定量研究） (1) §＊ (1) § (1) (1) (1) 著者 ：Manisha Tiwari ，大浅 翔 ，山本条太