行政の原理と公务员.ppt

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 行政の原理と公務員ー復興にどう活かすかー 21世紀政策研究所　研究主幹 国際環境経済研究所所長 澤　昭裕 Ⅰ．行政システムとは？ 日本官僚制組織 ?役所間組織設計 　　 ①「所掌」という概念　 ②「目的別編成」は未実現 　　　　 ③内閣官房の役割の変化 ?官庁内部組織設計 　　①担当部局（原課＝タテ割）　　 　　②政策部局（ヨコ割り） 　　③調整部局ー「総務課」の役割 官僚意思決定システム ?トップダウン 　外交、政治関連　　???etc ?ボトムアップ 　予算、制度、規制　???etc 　　　　　　↓ 情報の流入と粒度に依存　 ?合議（あいぎ）システム 　→政策の整合性確保が目的 　実際には 　?拒否権発動を合法化 　?意思決定の遅延を助長 　?責任の所在を不明確化　 　 問題処理原理 問題処理原理???公平?公正という名の不作為 ①前例主義（「前にこんなことなかったか？その時どうやった？」） 　 　　法治国家行政の継続性、安定性(predictability） 　　→創造的?想像力豊かな仕事を阻害 ②横並び主義（「他省はどうしてる？そうか、うちもそうしよ。」） 　　形式合理性の重視、整合性の確保 　　→実質的合理性の欠如、主体的選択の回避 ③先送り主義（「このポストにいるのはいつまでかな？あ、間に合わないな。よかった???」） 　　 　　抜本的な解決策の実行による国民の混乱を回避 　　→問題は、処理されるが解決されない。 公務員の行動原理 ①人事的リスクの回避 ②人事的リスクの回避 ③人事的リスクの回避 なぜならば、 ?能力評価はポストに示される 　現場より管理?調整部局ポスト＝人事?財政?政策調整 ?退職後の処遇も、どのランクのどのポストで終わるかに依存 ?更なる名誉は叙位?叙勲 　　民よりも官?公 その結果、 ①市民より上司の評価 　「国民って誰？」 ②risk-takeより責任回避 　「これはできません。それもできません。あれは、全く不可能です。」 ③前倒より後倒 　「うーん、どうしよう。やめとこう。」 ④余計なこと言うな、するな 公務員、出世の３原則！ ①「それは???むずかしいです」原則 　?何もしなければそこそこの地位はいく ②「リスクは他人、手柄は自分」原則 　?「だからオレが言っただろ」症候群 ?「あれはオレがやったんだぜ」症候群 ③「俺は聞いてない」原則 　?意思決定プロセスに関与＝リスク ?この３原則が貫徹すれば、 　　　　　　「あなたは出世、役所は疲弊」 Ⅱ.公務員の能力?性質 平～係長時代 ＜学ぶべきこと＞ ①伝統的組織原理 　縦割り、権限、「組織として仕事する」 ②伝統的意思決定原理 　「立案ー調整ー決定」の装置、交渉原理 ③伝統的問題処理原理 　横並び、前例、先送りの三元主義 　公平という名の不作為　 ＜期待される能力＞ ①事務能力（ルーティーン処理能力） 　「ロジ」＝スケジュール、手続き??? ②知識?情報能力 　制度?事柄の詳細についての「最後の防波堤」 　　→①、②＝「詰まってる」 ③個人的交渉能力 　権限争議、組織防衛???特に論理的能力 　 課長補佐時代 ＜学ぶべきこと＞ ①伝統的行動原理 　人事的リスクの回避 ②組織?人事マネジメント原理 　上司の動かし方、部下の動かし方、他組織の動かし方 ③価値相対性原理 　政治、メディア???他の世界の原理 ＜期待される能力＞ ①政策立案能力 　問題の認識能力、agenda-setting能力 　具体案企画能力、文書にする能力 ②戦術的交渉能力 　政策実現までの意思決定プロセスに関するscenario-writing能力 ③政策実施能力 　政策は必ず現実離れー適用現場での応用力 　 　 課長～部長時代 ＜学ぶべきこと＞ ①この時期まで学んだことをすべて忘れること 　伝統的諸原理からの脱皮と自らの信念の樹立 ②上司よりも部下が大事であること 　知事がいれば上司は要らないが、知事がいても部下は要る ③公務員とは何か、公務とは何だったか ＜期待される能力＞ ①政策実現能力 　実現までのハードルは、大きく正しい政策ほど大きい ②戦略的交渉能力 　政治的関係の処理を含むあらゆる装置を活用し、世論を形成する能力 ③リスクテイク能力 　権限と責任の関係ー人は社会的公平感で動く Ⅲ.行政改革と行政機関改革 組織とは 外部との関係で、有用な機能を果たす有機体 ①あなたの思い通りには動かない代物 　　?組織運営の制度設計が重要