北陆地方の气候が管理型产业废弃物最终处分场の安定化に及ぼす影响 .doc

　　　　　　　　管理型産業廃棄物最終処分場における経過期間と浸出水水質の相関分析 ○（正）田中宏和1)、田中博義1)、橘　治廣1)、中屋亮二2) （正）山田正人3)、（正）遠藤和人3)、大家清紀4)、小林克至4) 1)福井県衛生環境研究センター、2)福井県環境政策課 3)（独）国立環境研究所、4)福井資源化工（株） １.はじめに 　北陸地方は年間降水量が多く、さらに夏期よりも冬期に降水量が多い特徴を有する。このような気候特性が管理型最終処分場の安定化に及ぼす影響を把握するため、筆者らは2005年から、複数に区分された福井県北部の管理型産業廃棄物最終処分場を調査している。これまでの調査で、浸出水に含まれる主なイオン類はSO42－、Cl－、HCO3－、NH4+、Na+、K+、Ca2+、Mg2+であり、埋立途中や埋立完了後の新しい区画ではCl－、Na+などの易溶出性のイオン割合が高い反面、古い区画では難溶出性のCa2+の割合が高く、さらに生物分解由来(HCO3－、NH4+)のイオン割合は新しい区画よりも古い区画の方が多いことから、浸出水中のイオン挙動は塩類洗い出しや生物分解などの安定化状況を反映していることが示唆された1)。そこで今回は、各区画の経過期間と浸出水水質との関係について評価したので報告する。 ２.調査および評価方法 (1)調査対象施設の概況 　調査対象の処分場埋立地は掘り込み式で、5区画に区分されている。各区画の容量と深さ、埋立時期を表1に、埋立物組成を図1に示す。全ての区画は深さ6mであり、第5区画は埋立途中である。最終覆土には砂質土が使用され、下部集水管に溜まった浸出水は水処理施設で処理後、下水道へ排除している。 (2)採水方法および調査頻度 　浸出水は各区画別に採取し、それぞれの区画番号を浸出水名とした。ただし、第3区画は集水管が2系列（No.3-1、No.3-2）あるため、計6検体について水質分析した。 　調査は年4回実施し、今回は2005年4月から2007年4月までの計9回の結果について評価した。 (3)水質分析項目および方法 　分析項目はイオン類（Na+、K+、Mg2+、Ca2+ 、NH4+、Cl－、SO42－）と酸消費量(pH4.8)、電気伝導率(EC)、溶解性有機炭素量(DOC)、化学的酸素消費量(COD)、生物化学的酸素消費量(BOD)、重金属(Mn、Ni)とした。分析方法は原則として日本工業規格JIS K0102に準拠し、機器分析は主にイオンクロマトグラフ法とICP発光分析法を用いたが、NH4+についてはイオン電極法を用い、HCO3－は酸消費量から算出した。 (4)評価方法 【連絡先】〒910-8551　福井県福井市原目町39-4　福井県衛生環境研究センター　保健衛生部　田中宏和　Tel : (0776)54-5630　Fax : (0776)54-6739　E-mail : hiroto@fklab.fukui.fukui.jp 【キーワード】　最終処分場、浸出水、安定化、経過期間、水質 　それぞれの区画における経過期間と水質項目との関係を評価するため、埋立開始からの経過月数を横軸に、浸出水の各水質濃度を縦軸にプロットした。なお図1に示すとおり、埋立物の主体である汚泥と焼却灰の組成比率は各区画で異なり、さらに冬期の降水量増加に起因する季節的な濃度変化の影響1)が懸念されたが、今回は補正等を行わずに評価した。 ３.結果と考察 (1) 洗い出し効果 　Cl－、Na+、EC、Niの経時変化を図2～5に示す。これら項目は、埋立開始からの経過月数に対して指数関数的な濃度低下がみられた。 　Cl－、Na+は易溶出性のイオンであり2,3)、柴田ら4）によれば、一般廃棄物最終処分場の浸出水中のCl－とNa+は有機物分解や化学的変化に伴う埋立層内の環境変化の影響を受けにくく、福井ら5)の管理型最終処分場の報告においてもCl－が指数関数的に濃度減少するデータが提示されている。なお、易溶出性のK+について2,3)はCl－やNa+と同様な傾向がみられたが、SO42－、Ca2+、Mg2+は経過月数に対する低下傾向はみられなかった。 ECについては、管理型産業廃棄物処分場において埋立完了後の経過年数に伴い指数関数的に減少すること6)や、埋立初期から安定化末期に至るまでCl－、Na+との相関が強いこと3)が報告されている。本調査においても図6のとおり相関関係がみられたが、Cl－の相関性はNa+に比べてやや劣る。また、K+はCl－よりも高い相関を示すが、濃度が低いためECへの寄与は少ないと考えられる。 図7に示すとおり、後述する生物分解由来のイオン類(HCO3－、NH4+)について、ECとの相関関係が第1～4区画において確認され