脂肪细胞関连试験脂肪分解、glucoseuptake110117.PDF

脂肪細胞関連試験（脂肪分解、glucose uptake) ■概要 メタボリック症候群は内臓脂肪型肥満と高脂血症、高血糖症(糖尿病)、高血圧などが複合した状態をいい、生活 習慣病のリスクを高めることで注目されています。メタボリック症候群の発症過程には脂質代謝の異常が密接に 関与します。本機構では化学物質等の脂質代謝改善効果のスクリーニングに応用可能な脂肪細胞関連試験(脂 肪分解試験、糖取り込み試験(glucose uptake assay))を実施しています。 ■方法 ■試験系 前駆脂肪細胞株(3T3-L1)*1 の分化誘導刺激開始 7～14 日間後の脂肪細胞を用い、検体暴露による脂肪分解促 進及び糖取り込み誘導により評価します。 分化誘導刺激開始 Day -2 Day 0 Day 3 Day 7~14 前培養 100% confluent 分化用培地 分化維持培地 3～5 日間 2 日間 3 日間 4～11 日間 3T3-L1細胞 分化誘導14 日後 (前駆脂肪細胞) 脂肪細胞への分化により細胞内に脂肪滴が形成 (脂肪細胞) 図 1． 脂肪細胞分化誘導フロー *1 Green, H. et al., 1974. Cell, 3, 127-33.：脂肪細胞研究で汎用されているマウス由来細胞株 ■脂肪分解試験の方法 ・3T3-L1 分化誘導後の脂肪細胞を使用します。 ・検体暴露後、脂肪分解で培養液中に放出された遊離グリセリン量を測定します。 中性脂肪(トリグリセライド) ↓分解 放出 遊離グリセリン 遊離グリセリン 遊離脂肪酸 + 遊離グリセリン → 遊離グリセリン ⇒測定 図 2． 脂肪分解試験原理 1 ■糖取り込み試験(glucose uptake assay)の方法 ・3T3-L1 分化誘導後の脂肪細胞を使用します。 ・検体暴露後、RI 標識した 2-Deoxy-D-glucose (DOG)の取り込み量を放射活性にて測定します。 取り込み ⇒放射活性測定 DOG → DOG DOG 図 3． 糖取り込み試験 (glucose uptake assay)原理 ■実施例 ■脂肪分解試験の結果 以下に脂肪分解試験の試験結果例を示します。検体濃度依存的に脂肪分解により生じる遊離グリセリン量が増 加しており、脂肪分解促進作用があることがわかります(図 4)。 200 ) M μ150 ( e s a e l 100