鸢ケ巢大崩坏地.PDF

長野県 鳶ケ巣大崩壊地 大鹿村 長野県　松本市立安曇中学校　津金一彦 　大鹿村の上蔵地区から見 える、面積が30haにも及ぶ 大崩壊地。 　明治以前から崩壊が続い ており、土砂が小渋川をせき 止め、たびたび災害を引き起 こした。 　押し出された土砂が小渋川 に削られ、何層にもなった礫 層が川沿いに見られる。 　大鹿村上蔵の福徳寺(国重 要文化財）付近から崩壊地 が望め、案内看板もある。 福徳寺から車で数分山道を上ると、正 面に鳶ヶ巣大崩壊地を見ることができ る 国土交通省の資料　鳶ケ巣大崩壊地付近の地図 国土交通省資料より 赤ナギ　 　谷底からざっくりと山肌がえぐり取られ、下方末端は一直線に本流に達し、斜面は 40度を超す。崩壊地は蛇紋岩の崩れで、風化した赤い色を見ていた昔の人は 「赤ナギ」と呼んでいた。 復旧工事　 　事業開始当初は、崩壊による土砂止めなどの山腹工を試行したが、傾斜が急 で乾燥した土壌のため、森林復旧は進まなかった。現在は、表土に資材を吹き付 ける工法などの新緑化技術を採り入れて復旧成果をあげている。 小渋川への土砂の流入① 小渋川への土砂の流入② 小渋川の様子 　集落のある平坦 地は、三波川帯の 緑色片岩が地す べりしてできた土 地です。地すべり 地は土地が肥え いて、斜面からわ く水も豊富なた め、人が住み易い 条件を備えていま す。対岸の鳶ヶ巣 は、蛇紋岩化した カンラン岩の大崩 壊地です。　 資料先 http://iida- /user /nature/sanpopic/ wazo.htm 鳶ケ巣大崩壊地付近の地図 参考資料　　　　　箇条書き化させていただきました。　　 地すべり 第18巻 第3号　Journal of Japan Landslide Society 18-3 (1982) 長野県大鹿村の地すべりと崩壊 　　　　　　　　　　　中山康*　Yasushi NAKAYAMA　　木村重彦**　Shigehiko KIMURA (1) 中央構造線 ・赤石山地と伊那山脈の間を通る。西南日本を2分する大きな構造線である。