回想溶接情报センター日本溶接协会.PDF

1 回想 安全衛生・環境委員会の 40 年の歴史を顧みてその歩み又は思い出について、最近の 20 年に重点を置いて、当時ご活躍の 8 名の方にご執筆をお願い致しました。なお、掲載につ いては 50 音順とし、また、所属は 2011 （平成 23 ）年 3 月現在のものとし、ご活躍当時の 所属 は（ ）を付けて併記 しました。 - 6 - 回 想 磯部 満夫 社団法人日本保安用品協会 （理研計器株式会社） (社) 日本溶接協会 安全衛生・環境委 所、火力発電所などから排出される煙 員会が溶接ヒュームに関連した労働災害 排ガスや自動車排気ガスによって、大気 解決が契機となって発足し、40 年という 汚染が急にみました。加えて、土木・ 長きに亘り、溶接作業環境の安全衛生向 建設工事や化学プラントなどの補修工事 上に寄与された委員並びに関係者各位の に伴うガス漏洩事故及び酸素欠乏事故に 熱心な活躍に敬意を表すとともに、その 備えて、可燃性ガス、一酸化炭素、酸素 一端を担わせて頂けたことに感謝致して 等の検知警報器の開発も急務でした。更 おります。 に、昭和 50 年代後半になると、新しい物 私の安全衛生委員会との出会いは、昭 質(半導体製ガス、フロン類、その他) 、 和 51 年 12 月設置された｢溶接発生ガス測 新しいエネルギー資源 (原子力等) 及び新 定小委員会｣への参画のお誘いで有った しい技術等が出現するに伴って、新しい と記憶しております。当時、私は理研計 安全・衛生・環境保全が必要になってき 器 (株) で、ガス濃度測定器やガス検知警 ました。 報器の研究開発をしておりました。産業 以上のように、ガス関連の事故による の発展に伴い災害事故や環境汚染は、質 漏洩ガス及び各種生産工場からの排出ガ 的にも、量的(規模的) にも、大きく変化 スの検知警報機器の開発製に携わって しており、安全・衛生や環境保全への対 きました。 応が急に変わってきておりました。 しかしながら、溶接発生ガスという前 昭和 30 年代後半には、エネルギー資源 に、私は溶接そのものを全く知りません が石炭から石油、液化石油ガス等へと変 でした。何度も溶接技術センターでの溶 わるに従って、漏洩ガス検知警報器が、 接発生ガス測定実験に参加して、溶接・ 一般家庭から各種生産工場まで広く設置 接合、溶断の方法が如何に多岐に亘って され、需要が急に伸びていました。次 いるかを知りました