轨道-佐藤胜昭.DOC

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轨道-佐藤胜昭

物理システム工学科3年次「物性工学概論」第回、200.7.18配付資料佐藤勝昭教官()専門分野:固体物理学13回スピンエレクトロニクス(2)磁性の起源/磁気記録 ホームページ:http://www.tuat.ac.jp/~katsuaki/ E-mail: satokats@cc.tuat.ac.jp 復習コーナー 磁性体を特徴づけるもの 1. 磁気ヒステリシス ?強磁性体においては、その磁化は印加磁界に比例せず、ヒステリシスを示す。 2. 磁化の温度変化 強磁性体の自発磁化の大きさは温度上昇とともに減少し、キュリー温度Tcにおいて消滅する。 Tc以上では常磁性である。常磁性磁化率の逆数は温度に比例し、ゼロに外挿するとキュリー温度が求まる。 磁気ヒステリシスと応用 ?保磁力のちがいで用途が違う 1. Hc小:軟質磁性体 磁気ヘッド、変圧器鉄心、磁気シールド 2. Hc中:半硬質磁性体 磁気記録媒体 3. Hc大:硬質磁性体 永久磁石 永久磁石の最大エネルギー積(BH)max の変遷 磁石をつくる元素たち ?3d 遷移金属 室温で強磁性を示す金属元素:Fe, Co, Niのみ 合金や金属間化合物を作ると強磁性になる元素: Mn (MnAs, MnSb, MnBi, MnAl, MnGa, Mn5Ge3, PtMnBi等), Cr (CrO2, Cr3Te4, CdCr2Se4) Feの酸化物はフェライトと総称され、フェリ磁性を示す (Fe3O4, MgFe2O4, YFeO3, Y3Fe5O12) ?4f希土類金属 室温で強磁性を示す希土類はない。 Gd, Dyは低温で強磁性を示す 3d遷移金属の磁性 Ti 常磁性 V 常磁性 Cr 反強磁性(スピン密度波)  TN=308K Mn反強磁性(螺旋磁性) TN=100K 常磁性@RT Fe 強磁性 m=2.219 (B/atom Tc=1043K Co 強磁性  m=1.715 (B/atom Tc=1388K Ni 強磁性 m=0.604 (B/atom Tc=631K Cu 反磁性 希土類金属の磁性 すべての4f希土類金属はGdを除き室温では常磁性 元素 キュリー温度 ネール温度 ? Ce ? 12.5 反強磁性→常磁性 Pr ? 25 反強磁性→常磁性 Nd ? 19 反強磁性→常磁性 Sm ? 14.8 反強磁性→常磁性 Eu ? 90 反強磁性→常磁性 Gd 293 ? 強磁性→常磁性 Tb 222 229 強磁性→反強磁性→常磁性 Dy 85 179 強磁性→反強磁性→常磁性 Ho 20 131 強磁性→反強磁性→常磁性 Er 20 84 強磁性→反強磁性→常磁性 第13回に学ぶこと 磁性の起源:電子の軌道角運動量とスピン 磁気ヒステリシスの起源:磁区 磁気記録の原理 高密度磁気記録を目指して 磁性の起源 磁石をどんどん小さくすると 磁極は必ずペアで現れる 究極のミニ磁石→原子磁気モーメント 磁気モーメントの起源:角運動量 軌道角運動量 スピン角運動量 磁気をそろえ合う力 磁石をどんどん小さくすると 磁石は分割しても小さな磁石ができるだけ。両端に現れる磁極の大きさ(単位Wb/cm2)は小さくしても変わらない。 N極のみ、S極のみを単独で取り出せない 究極の磁石:原子磁気モーメント さらにどんどん分割して原子のレベルに達しても磁極はペアで現れる この究極のペアにおける磁極の大きさと間隔の積を磁気モーメントとよぶ 原子においては、電子の軌道運動による電流と電子のスピンよって磁気モーメントが生じる。 電子の周回運動は環状電流をもたらす。 -e[C]の電荷が半径a[m]の円周上を線速度v[m/s]で周回 →電流はi=    。 磁気モーメント(は、電流値iに円の面積S=( a2をかけることにより求められ (=iS=     となる。 一方、角運動量は(=mav であるから、これを使うと磁気モーメントは (= 軌道角運動量の量子的扱い 量子論によると角運動量は (を単位とするとびとびの値をとり、電子軌道の角運動量は(l=(Lである。Lは整数値をとる (=      に代入すると 軌道磁気モーメントは次式で与えられる。 (l=       =- (BL 電子スピン量子数sの大きさは1/2 量子化軸方向の成分szは±1/2の2値をとる。 スピン角運動量は( を単位として(s=(sとなる。 スピン磁気モーメントは(s=-(e/m)(sと表される。 従って、(s=-(e(/m)s=- 2(Bs 実際には上式の係数は、2より少し大きな値g(自由電子の場合g=2.0023)をもつので、 (s=- g(Bsと表される。 スピンはどのように導入されたか

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