昭和61931年上越线全通记念博覧会鸟瞰图について.PDF

昭和 6（1931）年 『上越線全通記 て左から「A」「B」「C」「D」、上下に₂等分して上から「₁」「₂」 と区画し、文字情報の位置を記す手立てとした。このため、以 念博覧会鳥瞰図』について 下では具体的な施設名などの位置をこの記号を用いて□囲みに より、適宜示すこととする。また、同様に裏面は向って左から「a」 「b」「c」「d」、上下に₂等分して上から「₁」「₂」と区画して、 Study on “Zyoetusen-zentukinen- 以下の記載に用いる。 ・大きさと体裁 hakurankai-tyoukanzu” printed at 　『鳥瞰図』の大きさは表₁に示した通りで、₃資料間にやや 1931 差異が見られるものの、平均すると横548mm、縦395mmとな り、表側の鳥瞰図を₅色のカラー刷り、背面の文書を資料①が 黒色インク、資料②③が藍色のインクで印刷するものである。 折込みの方法は前述のように、いずれも表側を折り込む形で₈ 平山　育男 つ折りとする。なお、資料②③のみ、表面向かって左下欄外に HIRAYAMA Ikuo 「新潟　青木印行」と青色で刷り込まれる。 ・内容 　表面は全体を 2 mm 幅の黒線で囲み、向かって右上 D1 に「会 キ−ワード : 鳥瞰図、長岡市、博覧会 期　昭和六年自八月廿一日至九月丗日／上越線全通記念博覧会 鳥瞰図・主催　長岡市」（／は改行、以下同様。）と縦書きで記 Keywords : birds-eye view, Nagaoka city, exhibition される。鳥瞰図は会場を南東上空から見下ろしたものとなって ₅ いる。 A2 に正門 があり、この正面にあたる B1 を中心として 噴水塔及び大池₆が置かれる。そしてこの大池の周囲に各展示館 ₁　はじめに が配される構成となっている。正門から時計回りに主要な展示 　前稿 ₁においては、昭和₆（1931 ）年に長岡市の主催で行われた 館などを挙げれば、 A2 長岡出品館、 A1 鉄道記念館、 A1 野外 上越線全通記念博覧会に併せ、上越線全通記念博覧会と同協賛 ステージ、 A1 放送局特設館、 B1 司令塔、 B1 迎賓館、 A1 展 ₂について紹介、分析を試みた。 望台、 B1 エレベーター、 A1 機械館、 A1 ダイヤモンドライト、 会が発行した鳥瞰図 『長岡大観』 前稿の考察からは博覧会に際して鳥瞰図 『長岡大観』とは別に、 B1 北海道館、 B1 朝鮮館、 B1 展望台 （₂箇所）、 B1 国防館、 “日本画風の鳥