机能性皮肤化粧料.PDF

平成２３年度 特許出願技術動向調査報告書（概要） 機能性皮膚化粧料 平成２４年４月 特 許 庁 問い合わせ先 特許庁総務部企画調査課 技術動向班 電話：０３－３５８１－１１０１（内線２１５５） 第１章 機能性皮膚化粧料の特許動向分析 第１節 機能性皮膚化粧料の技術概要 ～消費者の期待が高まる機能性皮膚化粧料～ 「機能性皮膚化粧料」とは、加齢、ストレス、食習慣等の体内環境、気候、紫外線等によ る物理的刺激及び薬品、化学物質等の化学的刺激による体外環境に起因する皮膚のダメー ジ・トラブルに対して、その発生メカニズムを解明し、ダメージ・トラブル発生の過程に作 用点を求め、皮膚のダメージ・トラブルを改善・解消する機能を訴求する化粧料をいう。「機 能性皮膚化粧料」の訴求する機能としては、「美白（しみ、そばかす等の改善・解消）」、「抗 老化（しわ、たるみ、肌の張りの低下、くすみ等の改善・解消）」、「抗炎症（腫れ、あかみ、 ほてり、かゆみ、敏感肌、乾燥肌等の改善・解消）」、「育毛・頭皮ケア」、「痩身」、「にきび」 等が挙げられるが、本調査では、「美白」、「抗老化」、「抗炎症」の三つの機能を対象とする。 なお、「美白」の中で、皮膚表面で光線（紫外線）を散乱あるいは吸収することにより日焼け や老化を予防する紫外線防御剤は今回の調査対象に含めない。また本調査の対象とする機能 性皮膚化粧料は肌に直接塗布するもの（パック的なものも含む）とし、サプリメントなど経 口摂取するもの、石鹸、シャンプー・リンス、入浴剤等は対象としない。 「機能性皮膚化粧料」には、上記の機能を発揮する「機能発現成分」が配合されているこ とが必須であり、「機能発現成分」が最大限に機能を発揮できるように、あるいは機能性皮膚 化粧料をユーザーが快適に使用できるよう、適切な「製剤設計」がなされている場合がある。 機能性皮膚化粧料を構成する要素を要素技術として捉えると、機能性皮膚化粧料の要素技 術は、 「機能発現成分」、「機能性皮膚化粧料の製剤設計」に大別される。 表 1 機能性皮膚化粧料の要素技術 要素技術 概要 機能発現成分 機能性皮膚化粧料が訴求する機能を発現するための成分。 有機化合物、高分子、無機成分、植物由来成分、動物由来成分、微生物・藻類由来成分、昆虫由来成 分等に分類される。 機能性皮膚化粧 「機能発現成分」が最大限に機能を発揮できるように、あるいは機能性皮膚化粧料をユーザーが快適に 料の製剤設計