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医療経済学会 第４回研究大会 抄録集 The 4th Annual Conference of the Japan Health Economics Association (JHEA) 日時：2009 年 7 月 18 日（土）9:45～17:50 会場：慶應義塾大学病院（11 階 大会議室、中会議室 ） 特別講演 【Ａ会場 : 大会議室】 演者：University of Pennsylvania, School of Medicine Kevin Volpp, MD, PhD 演題：Using Ideas from Behavioral Economics to Promote Health Behaviors ｓ 一般演題 【 Ａ会場 : 大会議室】 A-1 後期高齢者の医療給付の実態と医療費に関する研究 医療経済研究機構 ◎福田 敬 【背景】 後期高齢者に対する医療として日常的な外来診療（プライマリ・ケア）が重要である。 これに対する適切な診療報酬のあり方を検討するために、後期高齢者に対する医療サービス の内容および医療費の状況を明らかにする必要がある。 【目的】 本研究では、後期高齢者に対する外来医療について、診療報酬請求明細書デー タ（レセプトデータ）を用いて１年間の受給内容を検討し、診療報酬体系のあり方を検討するこ とを目的とする。 【方法】 A 市における国民健康保険加入者のうち、75 歳以上の老人保健受給者で、調査 期間（平成 17 年 4 月～平成 18 年 3 月の１年間）に医科入院外レセプトが発生した者から無 作為に調査対象者を抽出し、同一対象者について１年間のレセプトデータを収集した。また、 分析では入院外医療費のみを扱う目的から、１年のうちに１日以上入院が発生している者は 除外した。レセプトデータに記載されている診療行為を入力し、診療行為単位での分析を行 った。分析は、入院外で行われている診療行為の内容および１年間での頻度、受診した医療 機関等を集計した。 【結果】分析対象者数は 2,173 人となった。受診した医療機関の種類別にみると、診療所が 82%、病院が 22%（重複有り）となっており、診療所の受診が多かった。レセプトに記載された傷 病名から、「循環器系の疾患」、「消化器系の疾患」を持つ者がそれぞれ 8 割以上となっていた。 1 年間に行われた診療行為のうち、算定患者比率が上位だったものは、「処方せん料」「検体 検査判断料」「再診料」「血液化学検査」「慢性疾患生活指導料」「血液形態・機能検査」等で あった。血液化学検査についての患者当たり年間算定件数は 2.0 件であり、頻回の検査を受 けているわけではないことが示唆された。また、病院及び診療所の内科の受診状況をみると、 1 年間に 1 つの医療機関のみを受診した者が 46.3%、2 つの医療機関を受診した者が 35.2% であった。 【考察】 A 市においては、75 歳以上高齢者の多くは年間を通じて診療所に受診している者 が多かった。しかし、病院に毎月通院している者も 2