JOR_65_1_202承志：关于八旗牛录的根源和牛录的分类.pdfVIP

Title八旗ニルの根源とニル分類について Author(s)承志 Citation東洋史研究 (2006), 65(1): 202-169 Issue Date2006-06 URL /2433/138185 Right Type Journal Article Textversionpublisher Kyoto University 202 八旗ニルの根源とニル分類について 承 志 はじめに 第1節 ニル根源冊・執照について 第2節八旗ニルの世襲例とニル分類 1 入関前の世襲例 2 ニルの分類 第3節准正時代のニル分類 おわりに はじめに 清代の八旗 GakiingUsa)は，太祖ヌルハチ以来征服ないし来降したグルン (伊run)たる集団を，勢力の拡大に伴い吸収合併した武装集団であり，国家根幹 をなす重要な社会組織でもある。この八旗の最も基層となる組織はニルであり， ニルの歴史を究明することは，八旗そのものを理解する上で重要なことであるO このような八旗ニル社会の長官=佐領は，その秩序を維持する役人であり，ニ ル社会の構成員である旗人にとっては教育者でもあるO まさに「父母官」ともい える存在であった。この佐領を担当するものは，旗人によって自由に選ばれたも のではなく，シデン・ニル (sidenniru，公中ニル)を除けば，その多くは代々同じ 家系の中で継承されるのが常例であるO すべての旗人がニルに編成され，その上 に佐領は特定の家系によって世襲されることになり，さらに佐領と旗人からなる ニル社会が一つのグサ Igiisa(旗)Jに統轄されて，その頂点に皇帝が君臨すると いう仕組みが成立するのは，嘉正時代になってからのことであるO その結果，羅正年間に入ってから，ニルの長官である佐領の継承について， 告訴する事件が多く現われ，その弊害がしだいに顕著になってきた。その際に， J 201 ニルの根源を調査・確認し，それぞれのニルの佐領継承の事情に基づいて，そ のニルの継承の正当性が認められ，その結果，それぞれのニルは概ねフジユ リ・ニル(勲奮ニル)，ジャラン・ハラメ・ボショロ・ニル(世管ニル)，シデ ン・ニル(公中ニル〕の三つの分類のいずれかに認定されることになる111。その 上で，薙正帝が各ニル聞の均等化を計り，それぞ、れのニルの人数を均等に分配 する措置がとられたO ニルの根源冊というのは，八旗に組み込まれた各クゃルンをニルに編成したこ とを記す個々の歴史書と家系図から構成された公的な記録である。このニルの 根源を調査して，認定するまでは，羅正，乾隆二代を通して，その分類基準が 定められたが，嘉正時代に認定されたニルに対して，乾隆時代に再調査・再確 認が行われたため，乾隆時代に認定されたニルは，必ずしも羅正時代と一致す るものではない。乾隆時代における佐領根源に対する再調査，認定の結果につ いては『佐領棟放則例』や『六候例J121などにその認定基準が定められ，佐領 の世襲に関する特別な法例が続々と制定されるようになったことが分かるべ (1) ニルの分類に関しては鄭天挺(1943)は既に『清史稿』や『清朝通志.1， r清会 典」などの記載に碁づいて佐領の分類を指摘していた。陳佳華・停克東(1981) と 博克東・陳{圭華(1988)のそれぞれの佐領に関する論文の中で， r歴朝八旗雑槍』 と『世職譜槍』などを干Ij崩してニルの分類について論じていたにも関わらず，ニル 分類の歴史について，十分明らかにしないまま言及した結果，誤りがあることを指 摘しなければならない。梁希哲・孟;昭信 (1991)はニルの二大類別として「旗分牛 去を輿包衣牛朱」と分類している。最近の研究として