甲南鼻史学.PDF

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甲南鼻史学

甲南鼻史学 轟 No.21 2006 甲南英文学会 編集重点 (五十音順、*印は編集委員長) 井野源久美恵 *大森義彦 高橋勝忠 中谷健太郎 箆雅明 横山三鶴 目 次 屈誠由a適A鮎血扉における叩pa也y………………‥山口徳一1 消印はゐ飴rsoF-一句如f血A咽び洪こおける郵便…………沖野泰子15 二人のトランセンデンタル・ヒロイン 一一一へスター・プリンとマーガレット・フラー………水本有紀 31 再投射分析ふたたび 一一一一て肋紺構文のロバ文を巡って-………………根之木朋貴 53 山 口 徳一 SYNOPSIS justasitis,inthestyleofverse. meetthepnnciplesoftheCatholicChurchatal1. commitsuicide. 序 CO〝ぬ血甘血旭わけqr鋸∫椚ゆrJ…e,カ〃加わ血如〃ゐqr占わぬ.乃ねdWα鮎〝加g pfd〟柁〆血∫血ggJe∫げ訂αCeα〝d〝α血摺,γかねだα〝dpα∫∫fo仇(Pope252) dムeね招く1717)を書くに至った経緯をこのように説明している。ここではっき りと主張されているように、彼がかのEloisaの物語を韻文化しようと試みたの たからであるということは疑いない。十二世紀の著名な神学者Abelard とその は、規律の厳格な中世の修道院での生活を余儀なくされることとなる。しかし、 その未だ消えぬAbelardへの想いが、彼の書簡を手にしたことで再燃した。そ 2 んなEloisaの本能的な情熱と宗教的慣習・美徳との狭間に揺れる心の葛藤に共 感したPopeが、その想いを出来るだけ忠実に綴ろうとしたのがこの作品である。 しかしながら、この詩が十八世紀以降、宗教的な観点から高く評価されたこと はない(Reeves161)0宗教的探求の深刻さは疑問視され、宗教生活に関する偉 大な詩と評価されたこともない。それどころか公正・道徳といった点において もしばしば批判されてきた。その理由の一つは、この帝の真髄とも言える、177 行目から始まるEloisaの葛藤と、その収束に関係している。というのも、葛藤 の最後に、彼女は自らの死を求めているからである。無論、自らの罪を悔悟し、 Abelardに看取られて神のもとへ旅立ちたいという辞行からは、そこへ至るプロ セスには多少の矛盾があるものの、Eloisaは神を信じ、神に全てを委ねようと していると解釈できる。しかし宗教的には自殺は禁じられているのであり、死 を希望するというかたちの悔悟は到底受け入れられない。さらに、自らの死に よって葛藤を終わらせようとするのは、神を選んだというわけではなく、単に 葛藤に疲れたためであり、一時的な静止状態に陥っているに過ぎないとも解釈 人との間での選択を結局どちらとも決められずに放棄してしまっているという ことになる。このように神を選ぶことの出来ないEloisaの葛藤に宗教的価値が 与えられないのは当然である。さらに、この詩が宗教的に評価されないのは、 こうした葛藤の収束を巡る解釈によるばかりではない。辞の随所に見られるエ ロティシズムもまた宗教的不敬を助長してしまっているように思われる。それ では、このようにまるで宗教界からの非難を敢えて招いている観さえあるP叩e の態度には、何か意図があるのだろうか。 EloisaのS叩叩a血y め加地椚叩,げd〝こ神勅〝αJg山車(1717)の二編の詩は、勒加太orにおける欠点 を大いに克服しており、その意味でPopeの作品の里程標を成すというのが、大方 の批評家の一致した見解である。恥通orでは、詩のテーマ上の重要な事柄に対 しても、またそれほど語る必要のない些細な事柄に対しても、若き詩人が同程度 に力を注いだ結果、幾分散漫な内容に堕してしまっている。さらに、文明、国家、 商業という主意(tenor)を伝えるための隠喩(Ⅴ血cle)も、比喩的表現そのもの の卓越性は認められるにせよ、辞全体のまとまりから言えば、互いの足を引っ張 且b血α〝

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