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肿疡学概论
腫瘍学概論 埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 緩和医療科/緩和ケアチーム 奈良林 至 E-mail: mnarabay@saitama-med.ac.jp わが国の死亡統計 がん患者の精神科的有病率 がん治療の流れ がんの治療 局所療法 手術 放射線 全身療法 薬物療法 悪性腫瘍に対する化学療法の有効性 A群:治癒が期待できる 急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、Hodgkin病、 非Hodgkinリンパ腫(中?高悪性度)、胚細胞腫瘍、絨毛がん B群:延命が期待できる 乳がん、卵巣がん、小細胞肺がん、大腸がん、膀胱がん、骨肉腫、 多発性骨髄腫、非Hodgkinリンパ腫(低悪性度)、 慢性骨髄性白血病 C群:症状緩和が期待できる 頭頚部がん*、食道がん*、子宮がん*、軟部組織悪性腫瘍、 非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、前立腺がん、脳腫瘍、腎がん ( * 放射線治療との併用) D群:効果は少ない 肝がん、甲状腺がん、悪性黒色腫 術前?術後の薬物療法 術後治療の有用性が証明されているがん腫 ? 乳がん (温存の場合は+放射線治療) ? 卵巣がん ? 大腸がん ? 子宮体がん ? 非小細胞肺がん ? 胃がん ? 膵がん 術前治療の有用性が証明されているがん腫 ? 膀胱がん ? 乳がん ? 喉頭がん ? 骨肉腫 ? 小児固形腫瘍 「進行?再発がん患者に抗がん剤治療を行えば、がんを治すことができる?」 がん薬物療法適応の原則 その薬物療法が、そのがん腫に対して標準的治療またはそれに準ずる治療法として確立されていること。 患者のperformance status (PS)、栄養状態が良好なこと。 適切な臓器機能(骨髄,腎,肝,心,肺機能など)を有すること。 ICが得られていること。 高齢者では慎重に判断。 PS (ECOG): 0 無症状で社会的活動ができ、制限をうけることなく発病前と同等にふるまえる 1 軽度の症状があり、肉体労働は制限をうけるが、歩行、軽労働や座業はできる 2 歩行や身の回りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。軽作業はできないが、日中50%以上は起居している 3 身の回りのことはある程度できるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している 4 身の回りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている 標準的治療と臨床試験 標準的治療 国、地域、施設に関わらず再現性が証明できる 完全治癒 延命効果 再発予防 症状の緩和 臨床試験 予防、診断、治療などの診療方法の有用性を評価するために行うヒトを被験者とした計画的な試験で、予め準備された試験実施計画書(プロトコール)に基づいて施行される。 - 第Ⅰ相試験 - 第Ⅱ相試験 - 第Ⅲ相試験 - 第Ⅳ相試験(市販後調査など) あくまでも、対象者の自由意志によって決定されなければならない 化学療法:入院から外来へ 抗がん剤、支持療法の進歩 医療者、患者の意識の変化 医療経済 ? 平均在院日数の短縮 ? 診断群分類別包括評価 DPC の導入 ポート,携帯型ポンプ,パンフレット 肺がん 小細胞肺がん 早期がんと考えても潜在的に遠隔転移を起こしている可能性 放射線療法と化学療法に高い感受性 非小細胞肺がん 肝臓がん 肝細胞がん hepatocellular carcinoma, HCC 95.6% 特徴: 日本の肝細胞がんの多くはウイルス性肝炎(C型,B型)から発症。肝炎ウイルスに感染後、慢性肝炎から肝硬変へと進展していく過程で発癌することが多い。 症状: 無症状のことが多い。経過観察の検査や肝硬変の症状(食欲不振、腹水、黄疸、食道?胃静脈瘤の出血など)で発見。 治療: がんの病期と肝臓の予備能を考えて治療。外科的には手術による肝切除、肝移植など。内科的には経皮的エタノール局注療法 (PEI)、ラジオ波焼灼術 (RFA) などの局所療法、肝動脈塞栓療法 (TAE)、肝動注化学療法 (TAI) などの経肝動脈治療が行われる。 遠隔転移を有する進行例に全身化学療法が行われることがあるが、標準的治療は確立していない。 予後(5生率): 肝切除 52.3%,PEI 48.8%,TAE 20.9% 切除不能進行?再発大腸がんの薬物療法 乳がん薬物療法の多様性 食道癌治療のアルゴリズム 放射線化学療法の効果 * 精神腫瘍学の基本教育のための都道府県指導者研修会 2007.10.13-14 総死亡者数 108.4 万人 1. 悪性新生物 32.6 万人 2. 心疾患 17.3 万人 3. 脳血管疾患 1
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